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 「朝日杯FS・G1」(16日、阪神)

 無敗王者の誕生だ。M・デムーロ騎乗の2番人気アドマイヤマーズが、直線早め先頭から力強く押し切って、4戦4勝で戴冠を射止めた。
これで秋華賞から続く外国人ジョッキーのG1勝利は10週連続となった。
なお、断然の1番人気に推された紅一点・グランアレグリアは直線伸びを欠き3着。38年ぶりとなる牝馬Vの偉業はならなかった。

 迷いはなかった。勝負の4コーナー。M・デムーロは、前を行くグランアレグリアにターゲットを絞った。名手のGOサインに応え、加速するアドマイヤマーズ。一気にライバルをかわして先頭に立ち、視界が開けた先には、栄光のゴールが待っていた。

 ライバルに2馬身差をつける快勝劇。M・デムーロは「先頭に立つのが少し早かったですが、問題ありませんでした。最後まで同じペースでしっかり伸びてくれましたし、本当に頭のいい馬です」と、パートナーの頑張りを笑顔でたたえた。

デビューから無傷4連勝での戴冠。その起点となった6月(中京)の初戦で名手は非凡な素質を感じた、という。「走り方がきれいで、とても賢い。素晴らしい馬。そう思いました」。
父ダイワメジャーを皐月賞馬へと導いたのは、04年のこと。「とてもパワーがあって、うるさいところがあった父とは似ていませんが」と笑うが、14年前の記憶が、道しるべとなった一面もあるのかもしれない。