-調教師の70歳定年制に苦言を呈してますね。
「はい。これはおかしいんですよ。よく若返りのためとか言いますけど、本質はそこじゃない。
28馬房持ってた人が1日で突然0馬房になる。これが問題なんです。
確かに人は年齢を重ねて衰える部分がある。28馬房もあったら馬の出し入れやスタッフの管理に目が届かないかもしれない。
でもそれは0馬房で解消できるのですか?例えば『70歳を超えた調教師は10馬房にする』としましょう。
それでも調教師を続ける人は、お金も持っていて、尊敬されている人でしょう。
その人ならば、若手の騎手、厩務員の育成に力を入れるとか、自分の競馬観を後世に残しますよ。
10馬房なら細かいところに目配せもできます。
逆に新しく開業した調教師さんが、若手の育成しますか?
これから馬主さんへの信頼を築かなきゃいけないのに、『若手使って未勝利勝てませんでした』ってできます?
目の前の結果を残しに行くに決まってますよ」
-確かに若手の人は結果を重視しますよね。当然。
「そういうところを、言い方は悪いけど、お年寄り、経験豊かな調教師をカバーできるようにしたらいい。
そして『自分の思いは継承できた』と思えば、引退すればいいんです。これを文化・伝統というんですよ。
今のように70歳で機械的に区切って、競馬界からいっさいサヨウナラするようなやり方は競馬文化の破壊です。
これは声を大にして言いたい。」
(秋葉原で開かれた一口馬主の飲み会での会員の発言)