古ぶりの言葉書かんと思へども、今の世の者なれば、
言葉の運びざま、おのづから今の文のごとくなれり、
漢文(からぶみ)に例へていへば、和臭ならんか、
文法は知れども、古の言ひざまをまねぶはいとむつかしきわざなり