以下引用抜粋■■
「的を得る」「正鵠を得る」についてはここに集約改訂します。

「礼記らいき」が紀元前一世紀に編纂され、その中の「射儀」に「不失正鵠」とある。

 礼記が日本にもたらされたのは遣隋使・遣唐使の時代か?

 「正鵠」が「物事の急所・要点」の意味に転じたのは江戸以前?

 「正鵠を得る」の用例が明治以降に見られる。

 「正鵠を射る」の用例が昭和以降に見られる。


「盲目の尊敬では、たまたまそれをさし向ける対象が正鵠を得ていても、なんにもならぬのである。」(1916年、森鴎外、寒山拾得)


大辞林第三版には「正鵠を得る」の意味を「物事の急所・要点を正しくおさえる」とありますが、この用例ではそれとは意味が違っているように思えます。