https://www.asahi.com/and_travel/articles/SDI2019022107291.html
新発見! 世界遺産のグスク 中城グスクに出現した石積みとは?

世界遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のひとつ、中城グスク(沖縄県中城村)で定説を覆す発見があった。修復のため城壁の
一部を解体したところ、内側から古い時代の城壁が姿を現したのだ。これまで私たちが見てきた城壁は、もともとあった城壁を覆うように
積まれていた。

発見されたのは、一の郭北西側の石積みで、三つの時期の改変が確認できる。もっとも古いのが、今回見つかった14世紀半ばに積まれた
とみられる白っぽい黄色の石積み(石積み@)だ。その後、15世紀前半に大幅なグスクの拡張に伴い、最上段(石積みA)と基壇(石積みC)が
増築された。高さ約7メートルの石積み@の上に約8メートルの石積みAを増築し、合計高さ約15メートルの石積みを支えるため石積みCで
補強したらしい。そして19世紀末になり、はらみだした石積み@の崩落防止のために下部を取り巻く石積み(石積みB)が積まれたとみられる。