「オーナーとワシやったら撮ってもええ。でも、他のお客さんも巻き込むような写真を撮るのは今後やめてほしいんや」

その言葉は右も左も関係なくお店をやってる人だったら当然言っておかなければならないことだとワシも受け取った。

「君も君なりの立場でこの店に来たことをルポせにゃならんことは分かる。だから、次はちゃんと一言言ってから写真を撮ってくれるんか?」

分かりました、とワシは返事し、

「ええんすか?ホンマに撮ってないか確認しなくて。最悪無理矢理スマホ取られること想定してましたけど」

「ワシ、君に比べたら体格クソ雑魚やろが。抵抗されても勝てるかいや」

そうマスターは何とも言えない表情で言った。


実際、今後はどっちにも自分がハンJ民であることを隠して直接話をすることは恐らく厳しい。だったら、下手に隠し事せずに今後は動いた方がいいのではないかと今、ワシは考えてる。

それほどコッソリ撮ろうとしたことは人として反省しないといけないのではと思ってしまったんや。