朝鮮人は世界最悪の人種差別好きな民族

**マンセー名無しさん** · 2019/01/20(日) 18:43:28.89

事実だから仕方がない

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:05:14.22

朝鮮男性犯罪者千葉県の在日ネカマンって子供が視界に入るとすぐ殴ったり強姦したりするね

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:05:40.21

そのうちに私は兵隊になって、千葉県の海岸の防備にまわされ、終戦までただもう毎日々々、穴掘りばかりやらされていましたが、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:07:59.21

それでもたまに半日でも休暇があると町へ出て、あなたの作品を捜して読みました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:09:40.86

そうして、あなたに手紙を差上げたくて、ペンを執ってみた事が何度あったか知れません。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:12:54.39

けれども、拝啓、と書いて、それから、何と書いていいのやら、別段用事は無いのだし、それに私はあなたにとってはまるで赤の他人なのだし、ペンを持ったままひとりで当惑するばかりなのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:19:00.97

やがて、日本は無条件降伏という事になり、私も故郷にかえり、Ａの郵便局に勤めましたが、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:22:01.65

こないだ青森へ行ったついでに、青森の本屋をのぞき、あなたの作品を捜して、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:28:34.08

そうしてあなたも罹災して生れた土地の金木町に来ているという事を、あなたの作品に依って知り、再び胸のつぶれる思いが致しました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:29:52.88

それでも私は、あなたの御生家に突然たずねて行く勇気は無く、いろいろ考えた末、とにかく手紙を、書きしたためる事にしたのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:32:13.56

こんどは私も、拝啓、と書いただけで途方にくれるような事はないのです。なぜなら、これは用事の手紙ですから。しかも火急の用事です。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:33:24.20

教えていただきたい事があるのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:37:35.69

本当に、困っているのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:41:34.47

しかもこれは、私ひとりの問題でなく、他にもこれと似たような思いで悩んでいるひとがあるような気がしますから、私たちのために教えて下さい。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:44:04.95

横浜の工場にいた時も、また軍隊にいた時も、あなたに手紙を出したい出したいと思い続け、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:47:12.56

いまやっとあなたに手紙を差上げる、その最初の手紙が、このようなよろこびの少い内容のものになろうとは、まったく、思いも寄らない事でありました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:51:41.59

昭和二十年八月十五日正午に、私たちは兵舎の前の広場に整列させられて、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 20:58:19.54

そうして陛下みずからの御放送だという、ほとんど雑音に消されて何一つ聞きとれなかったラジオを聞かされ、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:02:01.98

そうして、それから、若い中尉がつかつかと壇上に駈けあがって、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:04:55.72

「聞いたか。わかったか。日本はポツダム宣言を受諾し、降参をしたのだ。しかし、それは政治上の事だ。
われわれ軍人は、あく迄までも抗戦をつづけ、最後には皆ひとり残らず自決して、以て大君におわびを申し上げる。
自分はもとよりそのつもりでいるのだから、皆もその覚悟をして居れ。いいか。よし。解散」

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:07:32.45

厳粛とは、あのような感じを言うのでしょうか。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:09:49.20

私はつっ立ったまま、あたりがもやもやと暗くなり、どこからともなく、つめたい風が吹いて来て、そうして私のからだが自然に地の底へ沈んで行くように感じました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:11:16.42

死のうと思いました。死ぬのが本当だ、と思いました。
前方の森がいやにひっそりして、漆黒に見えて、そのてっぺんから一むれの小鳥が一つまみの胡麻粒を空中に投げたように、音もなく飛び立ちました。
ああ、その時です。背後の兵舎のほうから、誰やら金槌かなづちで釘くぎを打つ音が、幽かすかに、トカトントンと聞えました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:13:37.04

それを聞いたとたんに、眼から鱗うろこが落ちるとはあんな時の感じを言うのでしょうか、悲壮も厳粛も一瞬のうちに消え、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:15:33.75

私は憑きものから離れたように、きょろりとなり、なんともどうにも白々しい気持で、夏の真昼の砂原を眺め見渡し、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:17:30.23

私には如何なる感慨も、何も一つも有りませんでした。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:19:31.94

そうして私は、リュックサックにたくさんのものをつめ込んで、ぼんやり故郷に帰還しました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:20:48.85

あの、遠くから聞えて来た幽かな、金槌の音が、不思議なくらい綺麗きれいに私からミリタリズムの幻影を剥ぎとってくれて、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:22:49.27

もう再び、あの悲壮らしい厳粛らしい悪夢に酔わされるなんて事は絶対に無くなったようですが、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:24:06.78

しかしその小さい音は、私の脳髄の金的きんてきを射貫いてしまったものか、それ以後げんざいまで続いて、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:25:51.43

私は実に異様な、いまわしいてんかん持ちみたいな男になりました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:28:20.64

と言っても決して、兇暴な発作などを起すというわけではありません。その反対です。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:29:28.83

何か物事に感激し、奮い立とうとすると、どこからとも無く、幽かに、トカトントンとあの金槌の音が聞えて来て、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:30:56.77

とたんに私はきょろりとなり、眼前の風景がまるでもう一変してしまって、映写がふっと中絶してあとにはただ純白のスクリンだけが残り、それをまじまじと眺めているような、何ともはかない、ばからしい気持になるのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:32:01.04

さいしょ、私は、この郵便局に来て、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:33:45.74

さあこれからは、何でも自由に好きな勉強ができるのだ、まず一つ小説でも書いて、そうしてあなたのところへ送って読んでいただこうと思い、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:35:18.62

大いに努力して百枚ちかく書きすすめて、いよいよ今明日のうちに完成だという秋の夕暮、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:36:26.85

局の仕事もすんで、銭湯へ行き、お湯にあたたまりながら、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:37:43.49

今夜これから最後の章を書くにあたり、オネーギンの終章のような、あんなふうの華やかな悲しみの結び方にしようか、それともゴーゴリの「喧嘩噺」式の絶望の終局にしようか、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:38:20.20

などひどい興奮でわくわくしながら、銭湯の高い天井からぶらさがっている裸電球の光を見上げた時、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:39:18.11

トカトントン、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:40:28.04

と遠くからあの金槌の音が聞えたのです。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:41:24.20

たんに、さっと浪がひいて、私はただ薄暗い湯槽の隅で、じゃぼじゃぼお湯を掻かきまわして動いている一個の裸形の男に過ぎなくなりました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:44:32.35

まことにつまらない思いで、湯槽から這い上って、足の裏の垢など、落して銭湯の他の客たちの配給の話などに耳を傾けていました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:45:44.19

プウシキンもゴーゴリも、それはまるで外国製の歯ブラシの名前みたいな、味気ないものに思われました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:46:28.13

銭湯を出て、橋を渡り、家へ帰って黙々とめしを食い、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:47:40.90

それから自分の部屋に引き上げて、机の上の百枚ちかくの原稿をぱらぱらとめくって見て、あまりのばかばかしさに呆れ、うんざりして、破る気力も無く、それ以後の毎日の鼻紙に致しました。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:48:11.25

それ以来、私はきょうまで、小説らしいものは一行も書きません。

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:48:40.73

伯父のところに、わずかながら蔵書がありますので、時たま明治大正の傑作小説集など借りて読み、

**マンセー名無しさん** · 2019/08/31(土) 21:49:10.23

感心したり、感心しなかったり、

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