>>383の続き

そのいずれもが、当時のレコード界に新鮮な印象を浴びせたのは当然で、更には、
新しい音楽の分野を確立し、音楽層を広げてくれたことは、まぎれもない事実です。
「月光仮面」のあの痛烈な、ユーモアとロックとの融合、そして「たどりついたら、いつも
雨降り」の楽しいロックン・ロール、「朝まで待てない」の気持のいいロック風・流行歌、
「森の石松」のあのさえわたった、センスのよさ、など、数えたらキリがありません。

アルバムでも種々の挑戦をやってのけました。特に印象に残るのは、「モップスと十六人の
仲間」というアルバムです。吉田拓郎の曲、井上陽水の曲、かまやつひろしの曲、などと、
友人たちのつくった曲をモップス流に料理してヒットさせました。こうしたアイデアも、
長いロック生活の中でつちかわれてきた、交友の巾広さと、信頼があればこそのことです。

あたたかい、スタッフと、あたたかいファンとにかこまれて、モップスはこの7年間、
自由に、のびのびとロック活動をしてきたのです。いろいろなこともあったのですが、
強い団結力と、トータルなロック思想が上手く重なりあって、解散しても、そのかがやきは
なくなることなく、ファンの胸にやきつづけることでしょう。