「ニキビ治療薬 ― 第一世代のトレチノイン・第三世代のアダパレン ―不勉強医の頭の中・学会の頭の中」
ニキビへの有効性では、”最初世代のトレチノイン”(米国承認年・1971年)と、後続の”第三世代の薬アダパレン”(米国承認年・2000年)と有効性は変わらないが、アダパレンでは副作用を減らしている。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30674002

「尋常性ざ瘡治療ガイドライン2017の要点」 https://doi.org/10.14924/dermatol.128.1643
>尋常性ざ瘡治療ガイドラインの初版は,2008年のアダパレン承認に合わせ策定され,その後過酸化ベンゾイルとその配合剤の登場で2016年と2017年に改訂された.
>最新のガイドラインに従って急性炎症期にはエビデンスが確立した推奨度の高い治療法を取り入れて,積極的に多剤を併用して早期の改善をはかり,
>炎症軽快後には,抗菌薬を中止してアダパレンや過酸化ベンゾイルを用いた維持療法に確実に移行して薬剤耐性菌の出現を阻止することが肝要である.

2017年でもアダパレンすら使われていないことがままある。 https://doi.org/10.3812/jocd.34.732
>医療機関側でも
>内服抗菌薬の選択や耐性菌回避のための併用療法,維持療法の導入などを勧めた尋常性ざ瘡治療ガイドラインが
>必ずしも遵守されていない現実が示された。

ひたすら抗菌薬、耐性化したアクネ菌に無効となり無意味だ。
アダパレンでは殺菌はできない、いずれ毛穴が正常化してくるだけだ。過酸化ベンゾイル、炎症があれば殺菌になるが皮脂分泌を増す。
そうだね、アゼライン酸なた角栓を溶かし殺菌してくれる。


【学会の頭の外】
日本ですら2008年に、トレチノインの有効性そのままに赤味・皮むけといった副作用だけが減ったアダパレンが登場した。そしてそれが日本皮膚科学会のガイドラインで推奨されているのに、2017年にもなってこのガイドラインは必ずしも順守されていない。

そしてアダパレンだけでなく、レチノール外用でも、いやビタミンC外用(皮脂分泌抑制)も、ニキビ病変数の減少に対して同等の効果だ。かつ、レチノールとビタミンCの併用は減少数を増加させる。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/19134126
ナイアシンアミド外用(皮脂分泌抑制)では抗菌薬と同等の効果だとされている。https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/7657446