中国神話を漁ってみた

■盤古(Pangea)…イザナギのモデルの一つか
確認できる最古の書物は、呉代(3世紀)に成立した神話集の三五歴紀。天地を分離した後に亡くなり死体から万物が生成される。目からは日と月、息から風、声から雷、髪は草木、五体は五岳など。

■羲和…アマテラスや巫女のモデルの一つか
陽の母神であり世界樹扶桑の下に住む女神。子の10の太陽を世話する。天を巡ってくたびれた太陽を湯谷で洗っては扶桑の枝にかけて干し輝きを蘇らせるという。

■饕餮…スサノオのモデルの一つか
起源は良渚文化の栄えた長江流域で崇拝された神。体は牛か羊、曲がった角、虎の牙、人の爪、人の顔を持つ。饕=財産を貪るの意、餮=食物を貪るの意。厄除け。

■夔(kuei)…一本足クエビコのモデルの一つか
殷代に信仰された龍神の一種で銅鏡等に刻まれた。降雨に関わる自然神と考えられる。後に一本足の牛の姿で表されたのは、牛が請雨のために龍神に捧げられた犠牲獣であったためで、一本足は天から地上へ落ちる一本の雷を表すともいわれる。音楽を司るとも。

■禹…スサノオのモデルの一つか
黄河を治水した伝説上の人物。会稽山に陵がある。禹という漢字は蜥蜴や鰐や竜の姿を描いた象形文字であり禹の起源は黄河に棲む水神だったといわれる。道教と習合し禹歩と呼ばれる雨乞いが生まれる。

■相柳氏…ヤマタノオロチのモデルの一つか
9頭で9山の物を食べつくし通過後は谷や沢に変貌。体から毒水を出して大地を汚染し天下を困らせた。柔利国の地で禹に退治された時に流された大量の血液が広範囲の土地を汚染し農業等を不能にした。

■窮奇…伊吹山の神(猪)のモデルの一つか
ハリネズミの毛が生えた牛で人間を食べる。北風。

■燭陰…伊吹山の神(龍)のモデルの一つか
人の顔と赤い蛇の体で体長千里。鍾山の麓に住む。目を開けば昼、目を閉じれば夜、飲まず食わず息せず、息すれば風となる。