イギリスには人魚伝承が多い
その中には羽衣伝説に似た伝説がある
人魚はアザラシの皮を纏っているとされ、アザラシの皮を脱いで磯で遊んでいる所を漁夫に見つかり、
一人が皮を取って逃げそこね、漁夫に皮を奪われ泣く泣く漁夫の褄になる話がある

数年経ち、生まれた娘から皮の隠し場所を聞いた妻は、皮を奪って二人の息子を連れて逃げる
一人だけ娘は夫の元に残した
帰ってきた夫は娘から事情を聞いて驚いて浜に向かうと、既に恋人の人魚の男と泳いでおり、
人間の夫に別れを告げて去る

水怪の取り換え子の話といい、洋の東西を問わず酷似した怪奇談の伝播は常に不思議が残る