「ああ、なるほどっ。それいいかも」

 梓が納得したように、拳を掌で叩いた。




「訓練所じゃと? 十六夜の地下に、そげなもんがあるんか?」

 オラは頭の後ろで手を組んだまま、天井を仰いだ。




「ああ。くノ一の訓練所さ。もしかしたら、忍びの素質が光秀にあるかもしれないね」

 神楽がオラを、真剣な表情で見つめている。




「またまたぁ。神楽ったら、冗談上手いんだからぁ。光秀、まだ子供だよ?」

 梓が両手を腰に当てて、高笑いしている。




「忍び、か。……栞が起きるまで、まだ時間があるじゃろ。梓、訓練所に案内してくれ」

 オラは立ち上がった。