訃報のお知らせ
                            平成25年2月7日
既にご存知の方とそうでない方がいらっしゃるかと思いますが、私、KOKIAのマネージャーである
平野重之は、昨年10月に発見された悪性腫瘍の治療に懸命に取り組んで参りましたが、平成25年2月
7日(木)朝陽が綺麗な時間に安らかに永眠いたしました。
ここに生前のご厚意を深く感謝するとともに、謹んでご通知いたします。
故人の意思で形式だった通夜、告別式は執り行わず、平野さんが完成まで熱心に情熱を注いでおりました、
昨年、吉祥寺に完成した弊社の音楽スタジオにて、皆様との「お別れ会」の時間を設けさせて頂ければ
と思い、ご案内させて頂きました。

思いがけない病気発覚が昨年10月の頭。その時点で余命1ヶ月、もしくは2ヶ月という厳しいお医者様からの
診断結果がありました。しかし、今日までの4ヶ月、治療の合間にはスタジオへ出向き、現在製作中のKOKIAの
アルバムにもディレクターとして最後まで携わるという使命を全うし、強靭なる精神力で私を驚かせ、勇気づけて
くれました。亡くなる2日前の2月5日未明、急な体調不良のため緊急搬送されるまでは、アルバム収録の為の最後の
歌入れレコーディングを吉祥寺の01073スタジオにて、その手でやり終えることもできました。
今から考えると、平野さんからの最後の私への大きな贈り物となった大切なアルバムがもうすぐ出来上がります。
残念ながらミックス作業には棺の中からの参加となってしまいましたが、皆様との「お別れの会」となるスタジオで、
最後の仕上がりをその安らかな寝顔の耳の奥で、静かに楽しんでくれることを願っています。

この春にはKOKIAデビュー15周年のステージを共に迎えることをとても楽しみにしておりました。私を支え続けて
きてくれた大きな存在が、まるで歌のように、音のように、私の前からすり抜けて掴めぬ存在となってしまったことが、
今でもまだ信じられずにおります。

お酒と音楽が大好きだった平野さんと、皆様との想い出を語らう時間として、お忙しいかとは思いますが「お別れの会」に
是非いらして頂けたらと思っております
              株式会社 anco 代表取締役 吉田亜紀子(KOKIA)