ヨーロッパでは子供の間引きは(あまり)無かったのですか?
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q12106704122
かなりありました。
貧困、配偶者の死や逃亡など子供を育てられない事情を持つ親も多かったでしょうし、また婚前交渉、性犯罪、浮気などで妊娠して
しまった場合には、妊娠、出産自体を公になるのを恐れて、こっそりと子供を葬って隠し通そうとするようなことも多かったようです。
18世紀にフランスの作家ルイ・セバスチャン・メルシェという人物が捨て子やその養育について書き残しているのですが、未婚の母や
私生児に向けられる差別が子捨ての一因だと批判的に述べています。

また名を隠して出産できる産婆や市民病院への妊婦受け入れ、捨て子養育院のおかげで子殺しはパリでは珍しくなったがそうした
施設ができる前は珍しくない罪だった、子殺しは昔はありふれていたが今は捨て子養育院が犯罪を未然に防止している分だけ珍しい
ものになったと、捨て子養育院の功績とともに設立以前の悲惨な状態についても述べています。
当時パリの養育院にやってくる子供は年に七、八千人、新生児総数の三分の一を超えるほどで、地方から送られてきた子供も多かっ
たそうです。
地方からパリの養育院までの輸送方法の粗雑さのために、運ばれてくる途中で死んでしまう子供も多かったり、捨て子の数が多い
ために子供を養育する資金も足りなかったり、養育院へと引き取られてもなお、捨てられた子供の環境は苛酷なものだったようです。