あまりに予想通りの展開に、もう笑うしかない。韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は22日、ロイター通信のインタビューで日本について「慰安婦問題を含め、過去の歴史問題を解決するために最善の努力をしていない」と批判した。さすがは「仮想敵国は日本」と言い放った盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の元側近である。

 ▼5月10日の大統領就任から、まだ1カ月半もたっていない。「こんなに早く正体を現すとは」。外務省高官もあきれ顔だ。米国を「立会人」とし、世界が注目する中で結んだ慰安婦問題をめぐる日韓合意は、条約にも相当する国際約束だというのに。

 ▼「韓国は今、自分で自分を難しい状況に追いやっている」(同高官)。中国が嫌がっていた米国の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の導入は決めたものの、やはり中国に配慮して本格配備は先延ばしにする。一方で隣国、日本には無意味な歴史戦を仕掛けてくる。

 ▼軍事面でのふらふらと腰の定まらぬ態度は、同盟国である米国の怒りを募らせる半面、中国の満足にもつながらない。日韓合意軽視は間に立った米国のメンツをつぶす上、日本との関係悪化は韓国経済を冷え込ませる。喜ぶのは北朝鮮ばかりである。

 ▼韓国は盧政権時代も朴槿恵(パク・クネ)前政権当時も、米中を同等に扱い、その仲介役を果たす「東アジアのバランサー」を目指した揚げ句、どちらからも冷遇される結果を招いた。どっちつかずの姿勢は、誰からも信頼されない。文政権もその轍(てつ)を踏むつもりか。

(以下略、続きはソースでご確認下さい)
http://www.sankei.com/column/news/170624/clm1706240003-n1.html