【ワシントン=加納宏幸】訪米中の韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は6月29日夕、トランプ米大統領がホワイトハウスで開いた夕食会に出席した。

 聯合ニュースによると、文氏は夕食会を前に下院指導部との会談で、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備に関する米韓合意を撤回する考えはないと表明した。

 トランプ氏はホワイトハウスでメラニア夫人とともに文夫妻を迎えた。5月の大統領選で勝利した文氏に祝意を伝え、「見事な勝利だった。多くの人々は(文氏の当選を)予想していなかったが、私は予想していた」と語った。

 夕食会後、ツイッターで「(核・ミサイル開発を続ける)北朝鮮や新たな貿易交渉について話し合った」と明かした。

 文氏は夕食会に先立ち、与党・共和党のライアン下院議長や民主党のペロシ下院院内総務らと会談。

 聯合ニュースが韓国大統領府の話として伝えたところでは、THAADが韓国国民や在韓米軍要員の生命を守るために配備されるとの認識を示し、「私や新政権が合意を撤回しようとしているとの疑いは捨ててもらっていい」と述べた。

 その一方で、「単に前政権が合意に達したからという理由だけで軽く扱うことはできない」と配備の遅れについて説明。韓国側の説明によると、米側から理解を得た。

 文氏は本格的な運用前に環境影響評価を実施するとした。ライアン氏は「米韓には協力すべきことが多い。北朝鮮がもたらす脅威など両国は懸念を共有している」と述べた。

http://www.sankei.com/world/news/170630/wor1706300055-n1.html


文在寅氏、力の外交「全面的に賛同」 THAAD配備議論か

 訪米中の韓国の文在寅大統領は29日、ホワイトハウスでトランプ米大統領主催の夕食会に出席し「トランプ大統領の強力な力を基盤にした外交に全面的に賛同する」と述べた。韓国大統領府高官が明らかにした。.

 同高官は両首脳が「両国の懸案の大部分について言及した」と強調。米軍の「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国配備問題で議論が交わされたことを示唆した。.

 北朝鮮の核・ミサイル問題で、圧力と同時に対話が必要だと主張する文氏と、圧力の継続・強化に力点を置くトランプ氏の考えには大きな違いがあるが、文氏は米韓同盟が強固だと印象付けるため、トランプ政権の外交姿勢に同調する態度をみせた。

 文氏は夕食会で、トランプ氏が北朝鮮核問題を最優先課題に掲げていることに「韓国国民の一人として希望を感じている」と述べ、米国の強い関与が核問題解決に不可欠だとの考えを示した。(共同).

http://www.sankei.com/photo/story/news/170630/sty1706300011-n1.html


THAAD配備「覆さず」「時間もかけない」 韓国大統領

 訪米中の韓国の文在寅大統領は29日、米下院指導部との会談で、米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」を韓国に配備するとの米韓の合意を覆す考えはないと表明した。韓国大統領府が明らかにした。.

 文氏は29日夜、トランプ米大統領がホワイトハウスで主催する夕食会に出席し、首脳対話が始まる。両首脳は30日に正式に会談を開き、北朝鮮の核・ミサイル問題への対処などを協議する。.

 THAADを巡っては、文氏が配備に否定的だと米側が不信感を持っていた。文氏の発言は、こうした見方を払拭して首脳会談の主要な論点から外し、北朝鮮対処に集中する環境を整えたい思惑もありそうだ。

 文氏は、環境影響評価が配備決定を覆す目的ではないかとの疑念を「捨ててほしい」と発言。環境影響評価の実施は「民主的な手続きの正当性」を満たすためで、時間もかけないと強調した。

 文氏はTHAAD配備は「韓国国民と在韓米軍(要員)の命を守るためのものだ。北朝鮮の挑発に対処するために必要な防御用だ」とも述べ、否定的に捉えていないと強調した。(共同)

http://www.sankei.com/photo/story/news/170630/sty1706300003-n1.html
http://www.sankei.com/world/news/170630/wor1706300013-n1.html