【月刊正論】覚悟せよ、トランプが金正恩と手を結ぶこともありうる 日本がすべきはタブーなき核論議だ[7/01] [無断転載禁止]©2ch.net
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4月15日、北朝鮮は建国の父・金日成主席の生誕記念日「太陽節」を国を挙げて祝った。平壌の金日成広場では軍事パレードが行われ、米本土を狙う大陸間弾道ミサイル(ICBM)や新型らしきミサイルを登場させた。
朝鮮労働党の崔竜海副委員長は演説で「米国が挑発を仕掛けてくれば即時に壊滅的攻撃を加え、全面戦争には全面戦争で、核戦争には核攻撃戦で対応する」と述べた。
各国情報筋は、25日の北朝鮮軍創設85周年の「建軍節」の前後に、6回目の核実験を実施する可能性が高いと予測していた。
それに合わせてトランプ政権は、空母カール・ビンソン率いる空母打撃群の朝鮮半島近海派遣及び日米共同訓練、巡航ミサイル搭載のオハイオ級原潜ミシガンの派遣、アフガニスタンでのMOAB (Massive Ordnance Air Blast)使用、
岩国基地におけるF35Bの爆弾搭載訓練、米海軍特殊部隊SEALS支援船の派遣等々、普段は決して公にしないものを続々と公表し、北朝鮮の核及びICBMの実験を牽制してきた。
4月26日、トランプ大統領はホワイトハウスに上院議員全員を招き、北朝鮮に対し圧力の強化を通じて核放棄を求める旨、非公開で説明したという。これらの措置が功を奏したかどうか分からないが、今のところ、核実験は行われていない。(5月22日時点)
習近平を逃がさないトランプ
4月6日、7日、フロリダでトランプ政権初の米中首脳会談が実施された。この際、トランプ大統領は本気で北朝鮮へ圧力をかけるよう習近平国家主席を巧妙に追い込んだ。
北朝鮮の生殺与奪を握っているのは、何といっても「血の盟友」の中国である。近年、中国は北朝鮮の挑戦的な振る舞いに手を焼きつつ、中途半端な制裁でお茶を濁してきたが、トランプは、今後はそうはさせまいと強く出た。その一つが突然のシリア空爆であった。
シリアが化学兵器を使用したことが分かるや、4月6日、間髪を入れずシリア空軍基地を空爆した。しかも米中首脳会談の真っ最中という絶妙のタイミングだった。フロリダ州パームビーチの別荘「マール・ア・ラーゴ」での夕食会の最中、最後のデザートをほおばる習氏に「たった今、シリアに59発のミサイルを撃ち込んだ」と伝えたという。
トランプ政権初の米中首脳会談での夕食会の席上で、シリア攻撃について直接耳打ちされれば、習近平でなくても「理解する」と答えるしかないだろう。
トランプは追い打ちをかけるように、北朝鮮に対するこれまで約20年にわたる「戦略的忍耐」は失敗だった、「あらゆるオプション」を排除しない、中国が北朝鮮を説得できなければ、米国単独でも軍事力行使を含めた対応をとる旨、直接伝えたという。
習近平は、いささか屈辱的ではあっても、シリア攻撃直後だけに、もはやノーとは言えない段階に追い込まれた。同時にトランプは「習近平主席を気に入った。尊敬する。素晴らしい人だ。どうなるかを見ていよう。努力をしてくれると思う」と臆面もなく「ほめ殺し」をした。まさに飴と鞭で習近平の逃げ道を塞いだのだ。
「建軍節」後、中射程ミサイルの発射はあったが、核実験は行われていない。準備万端整えた核実験を実施しないのは余程のことだ。やはり習近平は金正恩に対し、相当な圧力をかけているのだろう。
習近平をその気にさせたのは、空母カール・ビンソンを始めとする一連の軍事デモンストレーションもあるが、何よりシリア空爆だった。このやり口は「指桑罵槐(しそうばかい)」という中国の兵法書「三十六計」の計略の一つである。
「桑を指して槐(えんじゅ)を罵る」はつまり、本当に注意したい相手を直接名指して注意するのではなく、別の相手を批判することで、間接的に人の心をコントロールしようという作戦だ。「桑」がシリアであり、「槐」が中国だったのである。米国が中国に対し中国の計略を使うというのは如何にも面白い。
戦略家のマティス国防長官、マクマスター大統領補佐官が立案したのであろう。彼らならではの絶妙な作戦である。
http://www.sankei.com/premium/news/170701/prm1707010003-n1.html
(>>2以降に続く) (>>1の続き)
空母カール・ビンソンを始めとする一連の軍事デモンストレーションも、習近平の背中を押す効果があったのは間違いない。
本来なら、東シナ海に米空母打撃部隊が入って、勝手気ままに振る舞うのは中国にとっては許しがたい。自らのA2/AD戦略(接近拒否/領域拒否戦略)を土足で踏みにじられるようなものである。「アジアの事はアジアで処理」という「新型大国関係」を基軸とする中国の外交方針にもそぐわない。
また、中国は「海洋国土」という独自の概念を主張してきた。排他的経済水域でも軍事演習は許可を必要とするとの考え方だが、東シナ海に米国海軍艦艇が我が物顔で入り、行動するのは、その「海洋国土」を全否定されるのに近い。
だが、朝鮮半島非核化という大義名分の前には大っぴらに反対はしづらい。米国に届く核ミサイルの実験阻止というのは米国の自衛措置でもあり、これにも異を唱えにくい。トランプは今回、そこをうまく突いた。「もっと圧力をかけて核実験をやめさせよ。さもなくば米国単独でやる」というトランプ発言は習近平にとっては恫喝に近かった。
習近平は「北の核開発は反対だ」と言いつつ、「緊張を高めるような行動は控えるべきだ」と述べるのがやっとだった。トランプは予想を超える交渉巧者のようだ。
軍事を知らないメディア
トランプ政権による突然のシリア空爆に日本メディアはビックリ仰天した。
それに続く空母カール・ビンソン率いる空母打撃群の北上などの軍事行動には、案の定「すわ戦争か」と条件反射的に狼狽し、過剰な報道を連日垂れ流していたが、米軍が本当に攻撃を実施するかどうか、最もわかりやすいメルクマールは、NEO(Non−combatant Evacuation Operation)、つまり「非戦闘員退避作戦」の開始である。
韓国には現在、観光客を含め米国市民や軍人家族(軍人を除く)が10万人以上滞在しているというが、事実上の人質状態である。米国が北朝鮮に手を出せば、「ソウルを火の海にする」と北朝鮮は公言しているからだ。
4月16日、ヒル元米国務次官補も「韓国には、北朝鮮の大砲の射程に約2000万人が住んでいる」とテレビ番組で指摘している。
この時期、NEO「非戦闘員退避作戦」は開始されておらず、韓国への渡航制限も実施していなかった。このような状態のまま、マティス長官やマクマスター補佐官が北朝鮮攻撃を大統領に進言することなど、先ずありえない。
また1個空母打撃部隊と在韓米軍、在日米軍の兵力で北朝鮮を攻撃するのは明らかに兵力不足である。北朝鮮攻撃はシリアとは状況は全く異なる。
38度線に集中する数千の火砲(多連装ロケット砲や長射程火砲など)はソウルを向いている。ソウルを「火の海」にしないためには、開戦初頭でこれらを一挙に無力化しなければならない。同時に、核施設や核貯蔵施設も完全に破壊しなければならない。これには兵力不足なのだ。
朝鮮労働党の金正恩委員長を直接狙った「斬首作戦」をやるのではと主張する専門家もいたが、これは言うは易いが実行することは非常に難しい作戦である。リアルタイムで金正恩本人の所在を把握できることが作戦の前提だが、この情報は偵察衛星では得られない。
2006年、アルカイダ系のザルカウイ容疑者を「斬首」した時のように、側近に裏切り者がいて、金正恩の行動が逐一把握できなければ、作戦の成功はおぼつかない。
また、斬首作戦は一回のチャンスしかなく、失敗が許されない。失敗すれば北の独裁者に口実を与えることになり、金正恩は直ちに「火の海」「核攻撃」を命ずるし、金正恩は地下に潜り斬首作戦は更に困難となるからだ。
いずれにしろ、北朝鮮への軍事行動はそう簡単ではない。北朝鮮はシリアとは違って「ちょっとだけ懲罰を」という作戦はあり得ないのだ。
今後、金正恩はどう出るか
閑話休題。さて、今後である。北朝鮮は今のところ核実験は控えている。5月14日、北朝鮮は新型と思われる中距離ミサイルの発射実験を成功させたようだ。一方、米本土まで届くICBM(大陸間弾道ミサイル)の発射実験はいまだ実施していない。
トランプ政権の狙いは、米本土に届く核とICBMが完成することを阻止することである。そのため、とりあえずは核とICBMの実験中止が最大課題となる。
今回、習近平はトランプ流の巧妙な「手口」に翻弄されながらも、水面下での強い対北説得工作を展開しているようだ。もし核実験を行えば、中国は原油供給の制限を含む国連制裁決議に賛成すると繰り返し警告している。
(続く) (続き)
環球時報も「中国は北への原油供給を制限するなど、かつてない制裁を考えている」と報じている。
ただ、「制限」であり、完全な「供給ストップ」ではない。しかも「人道的な災難が起きない範囲で」との条件付きである。
中朝友好協力相互援助条約の「中国自動参戦条項」の不履行を説得材料に挙げているともいわれるが、北朝鮮には最大の衝撃に違いない。中朝条約不履行は有事における北の敗北を意味するからだ。
米国は現時点では、中国の説得結果待ちと静観の構えだが、経済が右肩下がりの中国は、トランプ政権との関係を良好に保ちたい。このためには、対北説得に結果を出さねばならない。
だがこれは、同時に北朝鮮への影響力を失うということでもあり、大きな痛手だ。朝鮮中央通信は名指しを避けながら、中国の姿勢を強い調子で批判していたが、5月3日からは名指しで非難するようになった。
「中国は無謀な妄動が招く重大な結果について熟考すべきだ」「中国はこれ以上、無謀にわれわれの忍耐心を試そうとするのをやめ、現実を冷静に見て正しい戦略的選択をしなければならない」
こんな激しい中国非難も異例だが、それだけ金正恩は中国の圧力を感じているのだろう。
金正恩は核武装を放棄しない
このまま制裁を続け、中国が強く説得すれば北朝鮮は核とICBMを放棄するのだろうか。核保有は父金正日総書記の遺訓であり、金正恩はこれを蔑ろにすれば後継者としての正統性が揺らぐ。
「血の盟友」中国の説得とはいえ、外圧で核を放棄したとあっては、独裁者としての権威は失墜する。また、リビアのカダフィ、イラクのフセイン、両独裁者が消されたのは核武装を放棄したからだと金正恩は信じている。
となると中国の北への説得工作が短期的には奏功しても、北朝鮮が核とミサイルを永久に放棄することはあり得ないとみるべきだろう。韓国に亡命した元駐英北朝鮮公使太永浩は昨年12月に次のように述べている。
「1兆ドル、10兆ドルを与えると言っても北朝鮮は核兵器を放棄しない」
トランプ大統領も朝鮮半島非核化の困難さに気が付いてきたようにも見える。
彼はインタビューで、北朝鮮が非核化に応じず、核実験やICBM発射などの挑発を続ければ、厳しい対応を取らざるを得ないとの認識を示したが、同時に「北朝鮮と大規模な紛争になる可能性がある」とも述べ、シリア空爆のように簡単にはいかないという認識を示唆している。
朝鮮半島における「大規模な紛争」の政治的、軍事的ハードルは相当に高い。ホワイトハウス高官は「行動することのリスクと合わせ、行動しないことのリスクもよく吟味している」と語っている。レッドラインを明確にしていない理由もここにある。
日本に不利な今後のシナリオ
核武装を決して諦めない北朝鮮、大規模な紛争はやりたくない米国、北朝鮮を崩壊させず、しかも影響力を失いたくない中国、この三者でどう落としどころをつけるか。北朝鮮対応を巡っては、日本の歴代政権が苦慮してきたが、日本の選択肢はそう多くない。
日本は蓋然性が高く、しかも日本に不利なシナリオを想定し、事前に腹案を固めておく必要がある。
筆者は次のようなシナリオがあり得ると考えている。
米国は最終的に北朝鮮を核保有国として認める。その際、長射程ICBMを保有しないことを前提とする。また、金正恩体制はこれを崩さない−−。核保有を認め、ミサイルも米国の本土に届かない限り黙認するというわけだ。金正恩体制については、トランプは特に拘っていないようだ。
以前、「金正恩の抹殺まで検討したい」と斬首作戦を示唆したこともあったが、最近は「金正恩体制までは崩す気はない」と述べている。
このシナリオでは、北朝鮮は日本全土を射程圏とする核ミサイルを保有することになる。日本にとってはとても受け入れがたいものだ。
「独裁国家が強力な破壊力を持つ軍事技術を有した場合、それを使わなかった歴史的事実を見つけることができない」といった歴史家がいる。日本にとっては朝鮮半島の非核化は譲れない一線だが、いつまでも希望的観測に安閑としている時ではない。
トランプは「アメリカ・ファースト」の為なら中国、北朝鮮とのディールもやりかねない。またアングロサクソンには「叶わぬ相手とは手を結べ」という格言がある。
どうしても核保有をあきらめない金正恩に対しては、「手を結ん」で次善の策を追求することもありうることを日本は覚悟しておかねばならない。
(続く)
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制作・著作 高麗棒子 (続き)
このシナリオは中国にとっても好都合だ。核保有を認めることを取引材料として、金正恩にミサイルの射程制限を飲ませる。習近平はこれを手柄にトランプとの信頼関係を築き、「新型大国関係」を構築してアジアの主導権を握る。
また北朝鮮に対しては、金王朝の存続を保障してやることで、引き続き影響力が保持できる。
また、金正恩としても、父の遺訓である核保有を達成し面子は保たれる。ミサイルの射程で譲っても、独裁者としての地位は確固たるものとなり、時間がたてば米国との関係正常化も図られると考えるに違いない。
アジア版ディカップリング
このシナリオは中国にとって、何よりの付随効果が見込める。日米同盟に楔を打てる可能性がある。
冷戦時に同様な事例があった。米国とヨーロッパNATO諸国との連帯に楔を打ち込まれた事例である。
1975年、ソビエト連邦はSS−20中距離弾道ミサイルを欧州東部に配備した。当時のSS−20の射程は4400キロ前後。ヨーロッパ全域を覆域に入れるが、米本土には届かないという代物であった。
しかもSS−20は既存のSS−4とSS−5を更新したものであり、移動式発射台(Transporter Erector Launcher:TEL)方式で、高い命中精度、高い機動性、しかも大威力という優れ物だった。
このSS−20の配備によって、西ヨーロッパの安全保障状況は激変した。NATO諸国の間に疑心暗鬼が生じ、米国の拡大抑止に対する信頼性に疑義が投げかけられるようになった。これがいわゆるディカップリング(decoupling)問題である。
もしSS−20で西ヨーロッパ諸国が核攻撃されたら、アメリカは「核の傘」を発動して米本土からICBMでソ連の都市を核攻撃するだろうか。だがそれをやれば、引き替えにニューヨークやサンフランシスコが報復攻撃される危険が生じる。
米国はこのリスクを犯してまで、西ヨーロッパ諸国を「核の傘」で守るだろうかという疑念が顕在化したのである。
北朝鮮に核保有を認め、日本全土を覆う核ミサイルを黙認するとなると、同様な疑義が生じかねない。
無論、北朝鮮の核ミサイルの場合、SS−20配備時と状況は異なる。SS−20の時は、米ソの戦略核兵器が均衡しており、米国にとっては自国への報復をあえて覚悟してまで、同盟国を守るかという問題だったが、北の核ミサイルが米本土に届かないなら、その脅威はない。
しかし、北朝鮮が日本に核攻撃した場合、米国には核の脅威はないのに北朝鮮を核報復するのが人道上正しいのかとの議論が生じる可能性はある。そのとき日本では「核の傘」の信頼性が根底から揺らぐことは大いにあり得る。日米同盟に同様なディカップリングは生じ得るのだ。
核の恫喝に耐えられるのか
戦略家エドワード・ルトワックは「核兵器は使われない限り、有効である」といった。いわゆる「ルトワックのパラドクス」である。核兵器は広島、長崎以降、世界で一度も使用されたことがない。これからも分かるように、核は非常に使い難い兵器である。今後も多分そうであろう。
だがルトワックが言うように、「使わない使用」つまり威嚇、恫喝をもって相手に我が意志を押し付けるには有効な兵器である。
この威嚇、恫喝を無効化するには、自前で核兵器を持つか、同盟国の核をシェアして保持するか、それとも同盟の信頼性ある「核の傘」に入るしかない。日本は日米同盟による「核の傘」を選択してきた。
だが、「使わない使用」に対しては、果たして今後の「核の傘」は有効に作用するのだろうか。これまで核論議をタブー視し続けてきた日本は、この問題を考えたこともなかったが、今やタブー視して避けることはできない。
ちなみにNATOはSS−20配備問題を、どのように解決したか。NATOは二つの方法でこれに対処した。一つはSS−20のような中距離核戦力の軍備制限をソ連に求めること。
二つ目はSS−20と同等の中距離核戦力、つまり地上発射型の巡航ミサイル(GLCM)及びパーシングIIミサイルをヨーロッパに配備することであった。軍備制限を求めつつ軍備増強を行う軍備管理戦略であり、「二重決定」(NATO Double−Track Decision)と呼ばれた。
(続く) (続き)
NATOの配備先の国では大規模な抗議行動が起こったが、反対を押し切って予定通り配備した結果、米ソは交渉のテーブルにつくことになり、結果的には中距離核戦力全廃条約(Intermediate−Range Nuclear Forces Treaty)として実った。
中距離核戦力(Intermediate−range Nuclear Forces、INF)として定義されたSS−20を含む中射程の弾道ミサイル、巡航ミサイルは全て廃棄されることになったのだ。
軍縮するために軍拡するというパラドキシカルな軍縮交渉であったが結果的には成功した。状況は異なり、北朝鮮の核をこのアナロジーで論ずることはできない。だが、日本と北朝鮮が核戦力でパリティーでない限り、北朝鮮は日本とは核問題の話し合いには決して応じないことは確かだろう。
米国が北朝鮮を核保有国に認定した場合、これまでのように米国の「核の傘」に(たとえそれが虚構となっても)縋り、「非核三原則」を壊れたレコードのように繰り返すだけで日本の主権と独立を守ることができるのだろうか。
北朝鮮の核の恫喝、威嚇に右往左往して妥協を繰り返すだけでは、もはや主権国家とは言えまい。
今後日本の為すべきこと
恫喝や威嚇を拒否し、しかも核抑止を確かなものにするにはどうすればいいか。米中密約によって北朝鮮が中距離核ミサイルを保有した場合のことを想定し、日本はタブー無き議論を真剣に開始すべき時だろう。
したたかな米国と中国である。金正恩体制の温存を図ることについては、米中は既に密約を結んでいるといわれる。それだけではない、日本の知らないところで、更に両国間の取引は進んでいるようだ。
トランプは5月1日、ブルームバーグ通信とのインタビューで「これはニュースになるだろうね」と前置きしたうえで「環境が適切なら彼と会ってもいいだろう」と述べた。大統領就任後に米朝首脳会談に前向きな発言をしたのは初めてである。
これに呼応するかのように、中国外務省の耿爽副報道局長は2日の記者会見で「米国と北朝鮮は直接の当事国としてなるべく早く政治決断し、行動に移すべきだ」「対話や平和的な方法による解決が唯一の現実的かつ正しい選択だと考えている」と述べ、早期の米朝対話を促した。
北朝鮮外務省も「我々の強力な戦争抑止力によって、朝鮮半島情勢がもう一つの峠を越えた」との談話を出し、米朝対立による朝鮮半島の緊張がピークをすぎたとの認識を示唆した。5月14日のミサイル発射で米朝会談の機会は遠のいたかもしれない。
だが、中国の仲介により、米朝が対話の機会を探り始めたのは明らかなようだ。
そんな中にあって今、国内ではミサイル防衛や策源地攻撃だけが細々と議論されている。あまりにも表層的、単細胞的である。
これまで日本では核論議は思考停止して逃げてきた。だが、もはや逃げ道がないところまで日本は追い込まれている。今後の北朝鮮情勢を直視しながら、核保有も含め、核のシェアリング、非核三原則の見直し、そして憲法改正等々、タブーなき冷静な論議を直ちに開始しなければならない。
金正恩体制という専制独裁国家は今後も続くと見ておかなければならない。他人事ではない。核の脅威は既に我が頭上に降りかかっている。「独裁国家が強力な破壊力を持つ軍事技術を有した場合、それを使わなかった歴史的事実を見つけることができない」という箴言を日本は直視すべきときである。
織田邦男(おりた・くにお)氏 昭和27年生まれ。防衛大学校卒業。航空自衛隊入隊。米スタンフォード大学客員研究員、航空幕僚監部防衛部長などを経て空将。平成21年退官。
http://www.sankei.com/images/news/170701/prm1707010003-p1.jpg
ホワイトハウスでのインタビューで北朝鮮の金正恩氏と「会ってもいい」と述べるトランプ米大統領=5月1日、ワシントン(ブルームバーグ)
http://www.sankei.com/images/news/170701/prm1707010003-p2.jpg
夕食会の席上で握手を交わすトランプ大統領(右)と習主席(AP)
http://www.sankei.com/images/news/170701/prm1707010003-p3.jpg
共同訓練する(右手前から上に)米空母「ロナルド・レーガン」、海自護衛艦「ひゅうが」、米空母「カール・ビンソン」。「ひゅうが」の後方に「あしがら」が航行。上空を飛行するのは航空自衛隊のF15戦闘機=6月1日、日本海(航空自衛隊提供)
(おわり) 四十年勤め上げた會社を退職し、何やら張り合いの無い日々を送る内、大學生
の孫に「退屈しのぎに遣って見たまへ」と勸められた弐チヤンネル。
當初は「こんな電腦示板、何たる幼稚加減」と莫迦にしてゐたものの、
遣つて見ると存外に面白ひ。
華やかな色彩の髪と目を持つうら若き乙女に「ゆとり乙」と何度と無く罵られるにつけ、
食ふや食はずやで慌しく過ぎ去つた學生時代が自ずと思ひ返され、
「戰爭さえ無ければ、小生もこのやうな青春が送れたやも知れぬ」
と獨りごちることも屡々。
すつかり虜となつた今では、孫の部屋から白銀色の電腦計算機をせしめては書齋に篭もり
存分に「祭り」を堪能する毎日を送つている。
「小四女兒遺棄事件」なるスレツドを拜讀した際には、その餘りに不憫な境遇と過酷な運命に落涙し、
臺所で葱を刻む家内に「かような理不盡が許されていいものか!」と
熱辯を振るって呆れられる始末。年甲斐もない、とはこのことと後で赤面することしきり。
下手の横好きとはいえ「繼續は力なり」の言葉通り、最近ではブラクラの回避
やコピペの管理にも慣れ、「好きこそものの上手なれ」を座右の銘として
弐ゲツトに勵んでいる。
同年代の友人達が癡呆や重い病に惱まされるなか、老いて尚矍鑠としてオフ會に
向かえるのも、ひとえに弐チヤンネルのおかげかと思えば、再三に亘る「半年ROMつてろ」の
罵り文句も、何やら「まだまだ死ぬには早いよ」と言われているようで愉快極まりない。
ひとつ間違えれば自らが乗り込んでいた機體と同じ名前を持つコテハンに出會える日を
樂しみにしつつ、今日もデスプレヱに向かう。
それでは、弐ゲツト。 北の核保有はもう止められないんだし
日本も核武装するしかない 頭悪いこと長々と羅列してんなあ思ったが制作・著作 高麗棒子で納得したわw 北朝鮮のミサイルや核開発の問題について
日本のメディアや出演してる自称専門家は
発射したミサイルの性能や分析ばかりしている
それを見た国民にどうしろと?庭に防空壕でも作れってか?
抑止の為に日本も対抗できるミサイルや核兵器を持つべきと
日本政府を糾弾するのが本来のメディアや専門家の仕事だろう
日本はいったい何をやってるんだか、ほんと呆れるわ 読んでないけど、米国人留学生を殺された今の時期にはない話。 恥ずかしい記事をよくも書くもんだね、読んでるほうが悲しくなるわ >筆者は次のようなシナリオがあり得ると考えている。
>米国は最終的に北朝鮮を核保有国として認める。その際、長射程ICBMを保有しないことを前提とする。
>また、金正恩体制はこれを崩さない−−。核保有を認め、ミサイルも米国の本土に届かない限り黙認するというわけだ。
産経にはバカしかいないのか?
金正恩が、米国本土へ届かない段階でICBMの開発を諦めると思ってんのかよwwww
金一族は、アメリカに殺されないためにも、核開発は絶対に諦めてこなかったのに、
米国へ届かない射程で満足するわけがないだろ。 そうやって騙されてきて時間を与えて今がある。
もう何年と放置したらアメリカに核ミサイルが飛ぶだろう。
その時、交渉など出来るか?朝鮮戦争再開は近いよ。
秋から冬、早ければ夏、冬季五輪が終わった後なのか、そんな
タイミングでは?ないなら北の勝利だ。非核化はできないだろうから。 >>10
くそちょっぱりども
さっさと土下座して
ウリナラ援助しろニダ 産経のアメポチ病も深刻だわ。
伊藤貫の爪の垢でも煎じて飲め。 正論とか勝共のチョンコぢゃなかったっけ?鼻くそだな。 タイトルだけ読んで思い出したが、最近セイロン紅茶飲んでなかった。
今のスリランカでセイロンは昔の国名がそのままブランドとして残ってたのね。 日本にとっちゃ、朝鮮半島がどちらかで統一されるより、ずっと分裂しててくれたほうが いいんだがな どっちも筋金入りの反日国だし どうかなぁ
共和党も民主党もアメリカに届く核を
許す気配すらないし
まだ衝突コースでしょ
大丈夫なら世界中がICBN作って
常任理事国の意味がなくなるし >>12
防空壕は作った方が良いぞ
イージスだTHAADだMDだのも良いけど、通常のミサイルでも核でも効果が実証されてるのが
防空壕なんだから
そもそも自衛隊基地・駐屯地に防空壕や地下施設はちゃんとあるのか?
だから避難訓練するんなら防空壕なぜ作らない?と思ってるわ >>23
とはいえ希望的観測で考えちゃうのが人間なんだよ
これまでいくらでも実例見てるだろ
日本政府も約束守らない朝鮮人に何回も騙されてるし
この板でも都合の良い情報にはすぐ飛びつくのがたくさんいる オバマ大統領が広島に慰霊にきたことでいったん区切りがついたと思うので非核三原則の扱いについて議論するべき 拳銃を突き付けた者同士、逆の手で握手するのか?
それは握手の前に裏切るのはどっちって話になる。 25日に強めの地震あったな
実はやってんじゃねーのか いまの日本の反戦反軍事思想なんてアメリカに負けたことに起因する負け犬の自己合理化に過ぎず
世界平和への倫理でもない
富国強兵が変わらぬ正義だ だらだら長々と書かなくても単純な話
米中が朝鮮半島の核武装を容認して
日本の防衛を蔑ろにしたら日本も核武装する
二行で済むわ 付け加えるなら
一国一地域の核武装容認はドミノになって全世界に拡散する
そうなるとどっかのキチが遅かれ早かれそれを使う
そうならない為に何がなんでも核武装の拡散を止めなければならないということを
米国は一定の理解をしているが
中国は理解が足りない
だから日本は少なくとも当面、米国と協調するべき アメリカの学生が北に不当逮捕監禁された挙句に惨殺された今 北と手を組むような事言えば政権が吹っ飛ぶわw 月刊正論って。
内容長文すぎて全く読んでないが、クレイジーな記者が集まってそうだな。 核を持つのはビジネスマンが名刺を持つのと同じで
たしなみだ 何発か巡航ミサイル撃ち込んで後は韓国軍に戦わせると良い
ミサイルや核の開発どころじゃなくなる 米国青年の脳細胞壊死は控えめに考えても拷問の結果だと思うなぁ
水攻めで溺れさせて心臓止まったんで、慌てて蘇生させて送り返したんだろうなぁ
バカやったよなぁ北朝鮮 死亡した大学生は家族の同意が得られないとか言って何故か解剖されなかったよな
解剖して拷問死が確定すると米国も困るんだろう
因みに実際には解剖は行われているだろう
日本は核武装しかないよ >>2
> 軍事を知らないメディア
>
> トランプ政権による突然のシリア空爆に日本メディアはビックリ仰天した。
>
> それに続く空母カール・ビンソン率いる空母打撃群の北上などの軍事行動には、
案の定「すわ戦争か」と条件反射的に狼狽し、過剰な報道を連日垂れ流していたが、
米軍が本当に攻撃を実施するかどうか、最もわかりやすいメルクマールは、
NEO(Non−combatant Evacuation Operation)、つまり「非戦闘員退避作戦」の開始である。
こういうの得意気に書く戦略家気取りが馬鹿に見えるのよね。
まだまだ実力行使には遠いのが判ってるからこそ、そいつを引き寄せるために
過剰に騒いでるんで、極めて意図的な行動なのに。 俺は以前から、アメリカが韓国を切って北朝鮮と国交を結ぶと読んでいた 言うまでもなくトランプはあしらう対象であって、
決して信頼する対象ではない
安倍総理はプーチンに対して一度大きなミスをしてるから
トランプに対しては同じ轍は踏まないようにして欲しい ∧,,∧
ミ..Θ。Θミ 核核鹿鹿
(ミ;;;;;;;;;;ミ)
〜ミ;;;;;;;;;;ミ
∪"∪ シュゴー
(((∈三三∋ノシ...。, ・・・・という夢を見たニダ
もう誰かレスしたかなw 米国国民を惨殺されて?
そんなことしたらトランプは終わりだわ、米国国民が見放す トランプは米国内の世論が韓国切り捨て論になるように誘導しているんだよ。
間違っても開戦などするワケないし米国民の本音は東アジアで戦争なんてまっぴらだ。
核の拡散防止なんてインドとパキスタンですでに形骸化してるし、朝鮮半島は丸ごと中国に渡せばいいだけ。
単に大国としての面子の為に上手い口実が欲しいだけ。 >>30-54
トランプ政権は、結局、gdgdで、
北チョンの核ミサイル装備を放置。
支那の、南シナ海封鎖要塞島群も完成。
自公アベノミクス政権は都議選で
大敗で、アベノミクス政権も消滅。
異次元の金融緩和からの出口戦略、
構造改革で、金利テラ上昇、テラ増税、テラ資本逃避、テラ円安。
テラスタグフレーション慢性的構造大不況へ。
東証株価テラ暴落。
自公政権も消滅。アベノミクス大恐慌。
こういうオチだなw >>54
大学生死亡する2か月前のピューリサーチセンターの世論調査ですら6割以上の米国人が東アジアの同盟国(日本韓国フィリピン)を守るために米軍は戦うべきと答えている 金正恩斬首作戦は取っ掛かり程度に捉えて実行すればいいんだよ。
ある日
「金正恩斬首作戦を実行する!」
10分後
「金正恩斬首を確認できない。金正恩殺害作戦に移行しA地域を空爆する!」
5分後
♪ドカーン 「金正恩殺害を確認できない。B地域を空爆する!」
5分後
♪ドカーン 「金正恩殺害を確認できない。C地域を空爆する!」
5分後
♪ドカーン 「以下同」
5分後
♪ドカーン 「以下同」 >>46
つまり四月の時点ではアメリカ世論は北朝鮮と戦争するとは思ってもいなかったので世論を目覚めさせるためにトランプは巡航ミサイル撃ったり空母日本海に派遣してテレビ報道してたということだね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています