0001右大臣・大ちゃん之弼 ★@無断転載は禁止
2017/07/01(土) 07:19:41.25ID:CAP_USER◆市場は中国ばかり
香港は長年、中国への玄関口として役割を果たしてきた。90年代、中国本土の国有企業は香港から資金を調達し、中国経済を発展させた。中国政府が香港への政治的影響力を強める今日、資金力のある中国企業は経済面での影響力を広げている。
香港経済の約18%を占める金融サービスにおいて、中国企業は至る所に存在している。97年時点で、香港市場での新規株式公開(IPO)の主幹事(アレンジャー)ランキングトップ10に、中国企業の名はなかった。だが、今年は中国建設銀行や海通証券など中国の金融機関が上位10社のうち9社を占め、世界有数の規模を誇る香港市場の中心的スポンサーとなっている。
市場シェアのさらなる拡大に向け、中国の投資銀行は手数料を引き下げている。一部の大型IPO案件では買収額のわずか1%と、5年前の半額程度だった。こうした変化は、中国企業が世界進出への足がかりとして香港市場での上場を加速させた時期と重なり、香港証券取引所での新規上場はほぼ中国本土出身の企業となっている。
土地開発業界では、香港政府が今年に入って住宅開発用に売却した370億香港ドル(約5305億8000万円)相当の公有地の全ての入札で、複合企業のHNAグループ(海航集団)や不動産開発業者の龍光地産などの中国企業が香港のライバルに競り勝った。
こうしたなか、香港金融管理局(中央銀行に相当)は、建設や土地購入目的での銀行からの借り入れに制限を設定。本土からの多くの開発業者は、より多額の借り入れを行っているため規制の影響を受けるとみられるが、香港の業者が入札で敗れる傾向に歯止めをかける見込みは薄い。
通信業界でも中国企業は存在感を増している。中国最大の携帯電話サービス会社、中国移動通信(チャイナ・モバイル)は2006年、香港の携帯市場に参入。同社は現在、香港の携帯電話用周波数帯のシェアの5分の1を握る。
◆地元企業は海外へ
メディア業界では、中国の富豪、馬雲氏(ジャック・マー)率いる中国最大の電子商取引会社(EC)、アリババグループが昨年、香港の有力英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)を買収した。
中国企業の香港進出が拡大するなか、地元企業は海外への展開を強めている。李氏が率いる複合企業ハチソン・ワンポアは1997年、香港事業が売り上げの69%を占めた。だが、同氏の現在の主要企業であるCKハチソンは欧州や豪州への投資を促進しており、香港事業は昨年の売り上げのわずか3%にすぎなかった。こうした動きは、李氏が自身を富豪に押し上げた都市を見捨てたとの批判を招いた。
鄭家が率いる香港の巨大複合企業、周大福は今年、豪ガス・電力会社アリンタ・エナジーを買収し、オーストラリアの公益事業への進出を果たした。
コアパシフィック山一インターナショナルの調査責任者、キャスター・パン氏(香港在住)は「地元の大物実業家にとっては、主役としての地位を維持できるかという問題ではない。今や、生き残りがかかっている」と警告。「何か手を打たないと、相手にされなくなる」との見方を示した。(ブルームバーグ Prudence Ho)
http://www.sankeibiz.jp/macro/news/170701/mcb1707010500014-n1.htm
2017.7.1 05:00