民進党の蓮舫代表は13日の記者会見で、自身の「二重国籍」問題を解決するため、18日に公的書類を開示する方針を明らかにした。

 ただ、戸籍謄本の全面公開ではなく「すでに台湾籍を有していないことが分かる部分を示したい」と述べた。この対応は、国会議員として、公党の代表として、おかしくないか。「二重国籍」問題を徹底追及してきた、評論家の八幡和郎氏が緊急寄稿した。

 「(戸籍の公表は)個人のプライバシーに属するもの。差別主義者に言われて公開することは絶対あってはならない」

 蓮舫氏は13日の記者会見で、こう語ったという。

 そのうえで、自らは野党第1党の代表で公人であることから、「極めてレアケース」だと前置きして、「私は多様性の象徴だと思っている。共生社会を目指す方針に一点の曇りはない。ただ、『二重国籍』問題をめぐる自らの説明が二転三転したため、説明する」と言ったらしい。

 蓮舫氏は、大きな勘違いをしていないか。それとも、意図的に問題をすり替えようとしているのか。

 「二重国籍」を隠して国会議員になったことの法的、道義的問題や、自衛隊の最高司令官でもある首相になるという「国盗り」を許すことと、彼女のいう「多様性」だとか「共生社会」とは、何の関係もない。

 「戸籍謄本の公開」という話を、あたかも誰もが何かあれば戸籍謄本を公開しろということになるといわんばかりに、こじつけている「悪だくみ」があるので、解説を書いておきたい。

 蓮舫氏が戸籍謄本の公開を要求されているのは、「国籍選択宣言を本当にしたのか?」「いつしたのか?」を証明できる唯一の手段であるからだ。

 また、「国籍選択宣言をしていなかったことを知らなかった」というようなことを本人が言っていたが、それなら、「蓮舫氏は、自分の戸籍謄本を見たことはなかったのか?」といった疑問が尽きないからである。

 そもそも、蓮舫氏はタレント時代、「父は台湾で、私は、二重国籍なんです」(週刊現代1993年2月6日発行号)などと公言していた。一部の資料公開だけでは信用できない。

 戸籍謄本の開示は「国籍選択宣言」という重大な義務を果たしたことを証明するが、決して、台湾籍を離脱して「二重国籍」状態でなくなったことを証明するものではない。

 台湾当局から受け取った「国籍喪失証明書」や「台湾旅券」など、すべての資料を公開してもらわなければならない。

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蓮舫氏は、まだ隠そうとするのか
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八幡和郎氏
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メディアに報じられた蓮舫氏の過去の主な発言