【ワシントン=小雲規生】ロス米商務長官は18日、ワシントンで開かれた会合で講演し、「米中間には深刻な貿易不均衡が存在し、われわれはこれを是正せねばならない」と述べた。

 米中両政府が19日に開く「第1回包括経済対話」を前に、中国に貿易黒字の解消を迫った形だ。

 ロス氏は講演で、米国から中国への投資に関する規制の多さに不満を表明。米国の貿易赤字の半分近くは対中貿易によるものだと指摘した。

 そのうえで包括経済対話の目的は特定の期日までに特定の成果を残すことだとして、中国に具体的な取り組みを求めた。

 一方、同じ会合で講演した中国の汪洋副首相は、米中の経済関係の深化を踏まえ、「米国は中国製品から離れることはできない」と発言。

 トランプ政権が検討する鉄鋼の輸入抑制などを念頭に、米国の保護主義的な動きをけん制した。

http://www.sankei.com/economy/news/170719/ecn1707190012-n1.html

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ロス米商務長官(ロイター)