0001ねこ名無し ★@無断転載は禁止
2017/07/20(木) 21:54:08.57ID:CAP_USER米国の対中貿易赤字の削減や中国による鉄鋼の過剰生産問題が争点となったもようだが、解決に向けた方向性は見いだせなかったようだ。
米国側から出席したウィルバー・ロス商務長官とスティーブン・ムニューシン財務長官は閉幕後、「中国は米国の対中貿易赤字削減に双方が協力して取り組むという共通目標を認めた」などとする米国単独の声明を発表した。
両氏は「バランスがとれた公平で互恵的な貿易関係という原則は米国の主張であり続ける」とも述べ、中国に一層の圧力をかけた。
またトランプ政権は中国の不当に安価な鉄鋼製品が市場を歪めていると主張し、各国からの輸入に対する抑制策を検討中。ロイター通信によると、トランプ大統領は19日、ホワイトハウスで記者団に対して、鉄鋼製品に高関税をかけることについて「ありえる」と話した。
経済対話では米側の大幅な赤字になっている貿易不均衡の是正に向けた「100日計画」などについて協議。
しかしロス氏やムニューシン氏は冒頭で中国側に対応を強く迫ったものの、中国側から出席した汪洋副首相は対立を避け「ウィン−ウィン」の関係を築くべきだと主張するなど、双方のトーンの食い違いは鮮明。
開幕から間もなくして夕方に予定されていた記者会見の中止が発表され、話し合いは出だしから難航したとみられる。
米中は4月のドナルド・トランプ氏と習近平国家主席との初めての首脳会談では友好ムードを演出。しかしトランプ政権はその後、北朝鮮の核開発問題で中国の対応が不十分だとの認識を強めており、足並みの乱れが隠せなくなっている。
http://www.sankei.com/economy/news/170720/ecn1707200008-n1.html
【米中経済対話】世界貿易紛争の危険性も 米の鉄鋼制裁を示唆、日本にも火の粉
トランプ米大統領が示唆する鉄鋼製品の輸入抑制策は、世界的な貿易紛争に発展する危険性をはらむ。米国は中国製鉄鋼が第三国を経由して流入しているとみているため、日本を含む幅広い国が制裁対象になりうるからだ。
強硬な通商政策は、内政で成果が上がらない焦りが背景にあるとみられ、日本への市場開放圧力も強まる懸念がある。
「とんだとばっちりだ」
経済官庁幹部は米国の制裁案に困惑を隠せない。
トランプ政権は鉄鋼の大量輸入で米鉄鋼メーカーの生産力が奪われることで、戦闘機や軍艦などの製造にも支障が出る恐れがあるとみる。輸入製品が安全保障上の脅威になる場合、大統領が是正策を取れると定めた米通商拡大法232条に基づき高関税と輸入割り当ての同時適用を検討する。
米国の鉄鋼製品の輸入量に占める中国製の割合は、オバマ政権時代から続く反ダンピング(不当廉売)税などの影響で3%未満まで落ち込んでいる。
ただ、トランプ政権は、課税を避けるため中国製品がアジアなど第三国市場を経由して流入しているとみており、日本を含む中国以外の国も制裁対象になる恐れがある。
政府はトランプ政権に対し、中国製鉄鋼が日本を経由して米国に輸出されることはないと理解を求めているが、免れる保証はない。
一方、世界貿易機関(WTO)は一方的な輸入制限を禁止する。安全保障が脅かされる場合は例外扱いとなるが、鉄鋼の流入が該当するかは見解が分かれる。
欧州連合(EU)のユンケル欧州委員長は、米国が制裁を実施すれば「わずかな日数で対抗措置を取る。2カ月もかからない」と警告。各国が相次いでWTOに提訴すれば貿易紛争が拡大し、トランプ政権の国際的孤立が際立ちそうだ。
とはいえ、ロシアの米大統領選干渉疑惑で支持率が低迷するトランプ氏にとって、貿易赤字の削減は支持者に向けて早急に成果をアピールしたい課題だ。
米産業界は日欧経済連携協定(EPA)の大枠合意にも危機感を持つ。10月にも開かれる2回目の日米経済対話で圧力が強まる恐れがある。(田辺裕晶)
http://www.sankei.com/economy/news/170720/ecn1707200022-n1.html