福岡市の博多港に入港したクルーズ船から失踪した男女を乗用車で移動させたとして、県警などは19日、入管難民法違反(集団密航者の収受・輸送)容疑で、行方市芹沢の農業、滕淑平(トン・シューピン)容疑者(37)=中国籍=を逮捕した。

 「密航者とは知らなかった」と容疑を否認している。クルーズ船を利用した密航ブローカー容疑者の逮捕は全国初。

 クルーズ船の訪日客については、入国管理局が平成27年1月に入国手続きを簡略化。これを悪用し、不法残留を狙って失踪する入国者が問題化しており、今年7月19日までに博多港からの失踪者は69人に上っている。

 逮捕容疑は4月10日午後0時35分ごろ、鉾田市徳宿の鹿島臨海鉄道大洗鹿島線の徳宿駅で、博多港に入港したクルーズ船から失踪した中国籍の男女を集団密航者と知りながら、乗用車で移動させたとしている。

 県警によると、密航者2人は4月5日に入港したクルーズ船に乗っていた。2人は逃走中で、県警が行方を追っている。

http://www.sankei.com/region/news/170720/rgn1707200055-n1.html