日本と中国の違いの1つとして、子どもの礼儀正しさを挙げることができる。

中国の子どもに接し慣れていると、あいさつがきちんとできる日本の子どもが非常に可愛らしく感じるものだが、香港のネット上でこのほど、日本の小学生が道路を渡る動画が話題となり、日中間の「民度の差」に関する議論が再燃している。

中国メディアの唯美系はこのほど、日本と中国の子どもたちの違いはどこにあるのかを分析する記事を掲載した。
 
わずか9秒ほどの動画には、日本の子どもたちが礼儀正しく道路を横断している様子が映っており、そこに「日本の民度は本当に超一流だった、香港人もこれに倣って頑張ろう!」とコメントが付けられていたという。

確かに日本では横断歩道で停車した車に対して、一礼して道路を渡る子どもを目にするが、こうした姿が中国のネット上で大きな反響を呼んだという。
 
日本の子どもたちの礼儀正しさに対し、中国のネット上では中国の現状を嘆いたり、仕方ないとあきらめる人が目立ったそうだ。

記事は、礼儀とは「社会と家庭の教育にある」と主張し、中国の問題点は親も社会も子どもに良い手本を示すことができていないことにあると指摘し、「中国人だって変わることは可能だ」と主張した。
 
例えば、記事によれば中国の親は外では麻雀仲間とけんかし、家でも子どもに「おはよう」も「おやすみ」も言わないのに、子どもには礼儀正しさを期待するのだという。親の一挙一動が子どもにとっては教育となるため、中国の親に「自分を見つめなおす」ことを訴えた。
 
それに加えて、社会全体の与える影響も見過ごせないと指摘した。話題となった動画には、子どもたちが道を渡るのを待つ車も映っている。中国では、お年寄りや子どもに向かってクラクションを鳴らす大人がいる。

また、自分勝手に道の真ん中で車を停める大人もいる。さらにはエレベーターでタバコをふかす、列に割り込む、レストランでも上半身裸になるなど、大人による礼儀とは程遠い多くの行為が見られ、それを子どもが学んでいると指摘した。
 
中国では教育というと学校の成績のことばかりで、道徳や価値観といった情操教育が欠如していると言えそうだ。これも、競争社会の弊害なのかもしれないが、未来を担う日本の子どもたちには、このまますくすく育ってくれることを願うばかりだ。(編集担当:村山健二)

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(イメージ写真提供:写真AC)