(1)ダチョウは、猛獣に襲われると頭を砂に突っ込んで、見ないように強いれば何も危険がないと思い込む。猛獣目線でダチョウは頭以外丸見え、かつジーッとしているので絶好の餌。尻や脚に食いつかれる瞬間までダチョウは平和でいられるが、死は時間の問題だ。

(2)熱い湯にカエルを入れると、驚いて飛び跳ねて逃げ出す。ところが常温の水にカエルを入れて、徐々に加熱していくと、水温の上昇に慣れてしまい、さすがにこれは熱過ぎと気付いたときには、もう飛び出す体力は無くなっていて、ゆで上がってしまう。

この2つの寓話(ぐうわ)は、まるで現在の日本の話であるかのようだ。

2011年に金正恩氏が北朝鮮の指導者になって以来、毎年何発も日本海→日本の排他的経済水域にミサイルが撃ち込まれている。

当初、テレビや新聞では専門家(?)が「北朝鮮のミサイルは大したことない」的な話を繰り返したり、発射の都度、適当な政治スキャンダルが持ち出されたりで、ドンドン悪化する現実から常に目をそらし・そらされて、

気が付いたら日本全土は、数十発の中距離弾道弾で狙われていて、とうとう先日の発射実験で、アメリカもICBM(大陸間弾道ミサイル)と認めるまでの技術水準になった。

また、過去5回の核実験の結果、既に30発もの核弾頭を保有、あるいは次回の実験で弾道ミサイルへの搭載が可能になるとまでいわれている。

日本国民は、次第に当事者感覚を無くして、最後には「アメリカが北朝鮮を何とかしてくれる・してくれなきゃ困る」的な他力本願状態では、もはや、ゆでガエル寸前だ。

■阿部亮 19歳で陸路を世界一周した高卒の法律家。司法書士法人新宿事務所の創業者。北海道札幌西高等学校卒業。卒業後、ミュージシャンを目指し18歳で上京。海外の音楽に触れ、誰も聴いたことがない音楽をつくりたいと19歳で陸路を世界一周する旅に出る。
現在までに、ミャンマー、ネパール、カンボジア、ブルキナファソ(西アフリカ)に計10校の学校を建設している。

http://www.zakzak.co.jp/lif/news/170816/lif1708160006-n1.html