0001ねこ名無し ★@無断転載は禁止
2017/08/22(火) 01:57:48.29ID:CAP_USERビジネスの現場の即戦力として、北陸の企業が外国人留学生の採用意欲を強めている。海外で事業を展開する企業にとっては、日本語を含む複数の言語を操る能力や、母国を飛び出したチャレンジ精神が魅力に映るようだ。
日本人社員の人手不足が指摘される中、国や自治体は優秀な留学生の採用を後押ししている。(山本真士)
地元の高校生との化粧品の共同開発などで注目を集める富山市の前田薬品工業。
今春入社した張梅花さん(32)は中国出身だ。母国の貿易会社に勤めた後、富山大で経営学を学び、「日本で学んだことを日本で生かしたい」と同社へ就職した。企画開発グループの一員として、国内の販売戦略を担当している。
海外展開を進める同社は二〇一五年から、外国人留学生の採用を本格化させた。「張さんは入社四カ月と思えないほど自分の意見を言えるし、周囲との調和も取れる。他の従業員の刺激になっている」と人事担当者。
今後も留学生の採用を続け、将来は全従業員に占める海外出身者の比率を10%まで高めたい考えだ。
北陸各県の有効求人倍率が一・八〜二倍台で推移するなど、人手不足感が強まる中で、日本人従業員の代役としての働きにも期待が集まる。
「せっかく日本で働く意欲があるのに、県外へ流出させるのはもったいない」。富山県労働雇用課の担当者は県内留学生の引き留めに懸命だ。
合同企業説明会やセミナーを通じて、採用を後押しする事業を一二年度に始めた。一六年度は国内で就職した四十人のうち二十三人が県内に。うち二十一人の支援に関わった。
支援は他県でも相次ぐ。福井県は今春、企業の採用活動の経費を補助する制度を設けた。石川県では厚生労働省が一五年に金沢市内で、理系留学生の採用のポイントを解説するセミナーを開いている。
しかし、留学生にとって就職活動には障壁がある。
「入社試験が難しい」「就職活動の仕組みが分からない」。富山県の事業の委託を受けるキャリア支援会社ステップアップ(同県上市町)には、就活中の留学生から戸惑いの声が寄せられる。
川合紀子社長は「専用の採用枠を設ける企業が少ないため、日本人と同じ土俵で競わなければならない。新卒一括採用などの日本独特の制度も分かりづらいようだ」と代弁する。
キャリアアップを目指す留学生の志向と、長期の育成を目指す企業の人事方針が折り合わない例もある。川合社長は「入社後のミスマッチをなくすために、留学生と数年間付き合い、互いに理解してから採用することを企業に勧めている」と話す。
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170820/CK2017082002000036.html
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170820/images/PK2017081902100217_size0.jpg
富山県が県内の留学生や企業を集めて開いた合同企業説明会=富山大で
http://www.chunichi.co.jp/article/ishikawa/20170820/images/PK2017081902100218_size0.jpg
商品の販促品のデザインをパソコンで確認する張梅花さん(左)=富山市の前田薬品工業で