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2017/08/22(火) 13:38:26.23ID:CAP_USER中国各地、内陸に至るまで各都市に、カフェを併設したオシャレな内装の書店が増えている。それらを紹介する前に、まず従来の書店について解説しておこう。
中国の大手「新華書店」をはじめとした各書店は、広大なフロアに膨大な本が並べられ、客は地べたに座ったり、寝転がったりしてそれらを立ち読み(?)するのが当たり前。
客たちは、じっくり読み込んだ後で適当に棚に戻す。言うまでもないが、店員はそれらを並べ直したりはしない。特に児童書のコーナーはひどく、もはや売り物にならないレベルだ。
店内には子供向けのスマートウォッチや学習用タブレットなどを扱う文具コーナーもあるが、肝心の子供がいないことも多く、やる気のなさそうな店員が待機しているだけ。
店舗全体に活気があるとは言い難く、競争の激しい中国において、書店は悪い意味で古き良き一昔前の中国を思い起こさせる場所となっている。
本を買うなら、安くて手あかのついていない新品が手に入るオンライン書店が最善。となれば実店舗が消滅するのは時間の問題とも思えるが、そうではなかった。中国全土のショッピングモールに、カフェを併設した新しいタイプの書店が登場し始めたのだ。
自由すぎる書店からオシャレな読書スペースへ
新しいタイプの書店は「概念書店」と呼ばれ、若い社会人世代に好まれている。こちらも試し読みOKだが、地べたに座ったり寝転んだりする客がいないのが従来の書店との大きな違いだ。
チェーンとしては、上海周辺をメーンに店舗展開している「猫的天空之城」のほか、江蘇省を拠点とする「字里行間」、四川省の「西西弗書店」や「言几又」などがある。
典型的な「概念書店」は、木目を基調とした落ち着いた内装で、机の上に置きたくなるような雑貨なども扱っているのが特徴。もちろんカフェも提供しており、24時間営業とすることで差別化を図っている。
一方で、個人経営の書店でもコーヒーを飲めるところが増えてきた。それらは雑貨店と書店を兼ねたような業態で、チェーン店と違って店舗が狭い。店内に並べられる本の数が限られるため、ラインアップが偏っているのが特徴だ。
近くを通っても見過ごしてしまいそうな規模だが、口コミサイトなどで情報を得たマニアックな客が訪れる。
そういった書店では、なぜか日本関連の書籍や雑誌が目立つ。外観からは分からないのだが、日本の小説や旅行ガイド、雑誌「知日」などが並ぶ店内を見ると、日本びいきとしか思えない。
面白いのは、日本の生活が垣間見える書籍や雑誌はあっても、「中国でも大人気」と言われる日本のコミックが見当たらないことだ。
日本に引けを取らない都会で暮らす中国人にとって日本文化は興味深いが、それはアニメやゲームなどではなく、日本人のライフスタイルそのものなのかもしれない。
http://trendy.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/1031523/080800049/
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新しいタイプの書店では、客は併設されたカフェのコーヒーを飲みながら、いすに座って試し読み
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新華書店など従来の書店も追従し、旗艦店クラスは内装を変えてカフェを併設し始めた
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最近のトレンドなのか、東野圭吾の作品が目立つ場所に置かれている
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日本関連の書籍を扱う書店では定番の「知日」。右は同誌の日本漫画特集号
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コミックが充実している個人経営の書店もあるにはあるが人気はない