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2017/08/24(木) 08:55:02.74ID:CAP_USER徐永光(シュイヨンコワン)氏(68)は1988年から、中国人なら知らない人はいない、貧困地域に小学校を建てるプロジェクト「希望工程」を始めた、いわば「元祖社会起業家」だ。徐氏は、もともと中国共産党青年団の部長という異色の経歴を持ち、党幹部にも人脈を持つ人物だ。
──若い人で、社会的企業やNPO活動に関心を持つ層が増えているようです。
若い人たちは柔軟で新しいことを受け入れやすいですからね。女性が多いのも特徴です。
──それは社会全体が豊かになったからでしょうか。
そうですね。ネット経由で寄付している人のデータを見ると、大部分が若者です。社会的企業・社会投資フォーラムの参加者を見ると20〜30代の若者で、親が50〜60代の人が多い。
彼らは親がお金を持っているわけですが、それをただ単に受け継ぐのではなくて、自分なりの道を行きたいと考えています。ITなどのテクノロジーを使って、イノベーションを起こしたいのです。
──この流れが続くにはどうしたらいいのでしょうか。
カギはビジネスや投資、市場がこの世界にどれだけ入ってくるかです。私は7月に本を出しましたが、タイトルは『公益向右 商業向左』です。
すなわち、公益活動はビジネス化し、一方で、もともとお金や効率を重視するビジネス(商業)も公益を視野に入れるようになる。両者は接近するということです。最終的に融合するのではと思っています。
──中国政府は昨年、慈善法制定と同じ時期に、中国国内で活動する人権系などの海外NGを規制する法律も作りました。しかしこうやって社会的企業やNGO/NPOが活動しているといずれは体制変革につながるのではないですか。
政府は海外のNGOに自分たちの体制を乱されるのではないかとすごく警戒し、敏感になっています。でも一つ言えるのは、NGOやNPOの発展で社会を良くできるということです。
ビジネス、NGO/NPOのような公益、そして国という三つのセクターがバランスよく発展して社会が文明的に良くなっていきます。もし一つの椅子を三つの脚で支えるとしたら、バランスよく作らなければ座っていられませんよね。
今の三つのセクターは、政府が象の脚、ビジネスは牛の脚、NGO/NPOはニワトリの脚にもなっていない状態です。NGO/NPOが成長しなければ、社会は良くならないのです。(朝日新聞編集委員・秋山訓子)
※AERA 2017年8月28日号
https://dot.asahi.com/aera/2017082300055.html