韓国前大統領の朴槿恵(パク・クネ)被告(65)への贈賄罪などに問われた同国最大財閥、サムスングループの経営トップ、李在鎔(イ・ジェヨン)被告(49)に対し、ソウル中央地裁が懲役5年の実刑判決を言い渡した。

現状は業績好調のサムスンだが、「獄中経営」で判断に後れを取れば、失速リスクも高まる。

サムスンが朴被告の親友、崔順実(チェ・スンシル)被告(61)の娘の馬術競技支援として拠出した約72億ウォン(約7億円)などについて、李被告の経営権強化に向けて政権の便宜供与を期待した賄賂と認定。

サムスン側の弁護士は「有罪の部分は全て認められない」と述べ、控訴すると表明した。

サムスン電子の4〜6月期の営業利益は四半期で過去最高となった。李被告の実刑判決が出た25日の株価も1%程度の下落にとどまった。

ハンギョレ新聞は、李被告が会長就任やグループの株式所有構造の再編を先送りしたまま「獄中経営」を続けるとの見方を示した。

サムスンでは昨年11月に発表した米自動車部品大手の買収以降、目立ったM&A(企業の合併・買収)の動きはない。

人工知能(AI)関連企業の買収も先送りになった。今後も経営判断の遅れや間違いが生じれば、サムスン優位の構図が一変する恐れもある。

http://www.zakzak.co.jp/soc/news/170827/soc1708270007-n1.html

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サムスングループの経営トップ、李在鎔被告(AP)