朴槿恵(パク・クンヘ)前大統領の弾劾に反対したいわゆる「太極旗集会」において「戒厳令の宣布」などを主張した保守団体の関係者に対し、警察が「内乱扇動」の容疑で捜査を行っていることがわかった。

昨年末の太極旗集会で「戒厳令を宣布せよ」「軍隊が出動せよ」などと書かれたビラが配布されたことに対し、別のある団体がこれを「内乱扇動」と告発からだ。集会やデモの参加者を内乱扇動容疑で捜査するなど前代未聞だ。

当時、太極旗集会の参加者たちが訴えた内容は確かに過激だった。しかし戒厳令の宣布や韓国軍の出動を本当に心配した国民はおそらくいなかっただろう。しかも当時の時点で実質的な権力は野党やキャンドル集会が握っていた。

現実的に実現不可能な主張やスローガンに対し「内乱扇動」という重罪の疑いで捜査を行うなど、たとえ時代が変わってもやり過ぎと言わざるを得ない。

またもし太極旗集会の一部参加者に内乱扇動の疑いがあるのなら、「大統領府に進撃して朴槿恵(パク・クンヘ)を引きずり出せ」などと叫んだキャンドル集会の参加者には問題がなかったのか。

内乱煽動罪は国家の転覆を目的に暴力行為を扇動する重罪だ。

かつて統合進歩党議員だった李石基(イ・ソッキ)受刑者の場合、韓半島(朝鮮半島)における有事に国の基幹施設に対する攻撃を地下革命組織の会合で計画したとして、実際に内乱煽動罪が適用され懲役9年の実刑が確定した。

今回告発された太極旗集会の参加者たちに内乱煽動罪が適用されるには、組織的に内乱を計画し武力を行使する計画やその可能性が少しでもなければならない。しかしそのような疑惑さえ今のところ明らかになっていない。

ところが今回は告発から7カ月が過ぎて突然本格的な捜査が始まった。その不純な意図は誰の目から見ても明らかだ。

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