■金景一・北京大朝鮮半島問題研究センター教授

北朝鮮による今回のミサイル発射は米国と、米国に協力する日本に向けた警告のメッセージだと言える。

両国が北朝鮮への敵視政策をやめない限り、挑発行為は続くだろう。米国との直接対話に向け、脅威を大きく見せることで条件を良くしたい意図もある。

国連安全保障理事会の新たな制裁で、北朝鮮が苦境に陥っていることは間違いない。ただ、それは金正恩(キムジョンウン)政権にとってはむしろメリットになっている。

建国や体制の安定化といった大きな政治的成果がない政権にとって、核実験やミサイル発射が成果となる。外部からの圧力が大きくなるほど、結束力が高まるのが北朝鮮の特徴だ。制裁は逆効果になっている。

http://www.asahi.com/articles/ASK8Y3SPXK8YUHBI00T.html

http://www.asahicom.jp/articles/images/AS20170829003723_comm.jpg
金景一(チンチンイー)・北京大教授

>>2以降に続く)