通勤路に混じる田が穂を結び始めた。群れなすトンボとともに朝の光に輝くようで、秋の訪れを感じさせるお気に入りの光景である。集団登校する小学生や、重そうなかばんを提げた中学生と出会う。一日を有意義に過ごさねば、と気が引き締まる。「中学生朝の眼鏡の稲に澄み」(中村草田男)

▼こんな光景こそ、守るべきもののひとつと思う。子供たちがいて美しいこの国をつなぐ義務が、大人にはある。昨日の防災の日には、北朝鮮のミサイルに備えた避難訓練も行われた。頭を抱え身を守る姿勢でうずくまる子供の姿が、切なかった。いや、訓練はぬかりなくやってほしい。だが大人の責任をさらに自覚したい

▼今の憲法や自衛隊の装備で、子供たちを守りきれるか。抑止力でもある敵基地攻撃能力も持てていない。憲法といわゆる護憲派の誤りは、今や明らかではないか。護憲派諸氏には誤(ヽ)憲派であったことを認めてご退場いただき、まともな議論を始めたい。

http://www.sankei.com/west/news/170902/wst1709020027-n1.html