経済の発展に伴って中国人の生活スタイルも変化しているが、今はまだ物質的な豊かさを追い求める人の方が多いように見受けられる。しかし、その一方ではシンプルな暮らしに興味や関心を抱く中国人も増えつつあるようだ。

中国メディアの今日頭条はこのほど、日本の「断舎離」について取り上げ、「日本人のシンプル主義はなぜ世界で一世を風靡しているのか」と疑問を投げかける記事を掲載し、生活を簡素化することによって見えてくることについて紹介した。

記事はまず、中国の経済発展とともに、様々な商品が市場になだれ込み、中国人消費者にとっては「選択肢が広がってきた」と紹介。その一方で、選択しなければならない状況が増えすぎていることに煩わしさも感じるとの見方を示しつつ、ゆえに不必要なものを排除する生活スタイルである「断舎離」に注目が集まりつつあると論じた。

続けて、日本で断捨離が流行した背後には「狭い国土に多くの人が住んでいて、限りある空間を有効的に活用する必要性があるため」との解釈を示し、日本のテレビドラマで出てくる日本人の家は非常にすっきりしているとも紹介。ものを必要最低限にまで減らし、生活スタイルをシンプルにすることによって心が穏やかになり、人生で本当に必要なことが見えてくると紹介した。

中国人旅行客が日本で様々な製品を買い求める姿を見れば分かるとおり、中国ではまだモノを通じて生活の質を高めようとする考えの人が多い。しかし、十分に豊かになった中国人のなかにはモノよりも精神的な豊かさを追い求める人も増えているのも事実だ。

身の回りがモノであふれかえっていると、本当に必要なものは何なのか見極めることが難しくなるが、シンプルな生活スタイルは、人生の意義や新たな可能性を見出す助けになるだろう。中国でも今後は断捨離に価値を見出す人が増えていくことが予想される。(編集担当:村山健二)

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