産経ニュース、2017.9.3 19:21更新
http://www.sankei.com/world/news/170903/wor1709030063-n1.html

【ソウル=名村隆寛】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は3日、北朝鮮の核実験から約1時間後に国家安全保障会議(NSC)を開いた。文氏は「国際社会とともに、最大級の反撃措置を取る」と表明。韓国外務省も「強力に糾弾する。断じて容認できない」と北朝鮮を批判する声明を発表した。

 北朝鮮の核実験は文政権発足後、初めて。対話路線を捨てきれないまま、核実験実施を許した文氏の対北政策が今後、根本的な見直しを迫られることは必至だ。

 韓国国防省はこの数カ月間、北朝鮮の核実験について「いつでも実施できる状態を維持している」と分析していた。その一方で、文大統領は北朝鮮の核・ミサイル問題をめぐり、圧力を加えると同時に、「対話による平和的な解決」にこだわってきた。

 文氏は先月の記者会見で、「レッドライン(越えてはならない一線)」として北朝鮮が「大陸間弾道ミサイル(ICBM)を完成させ核弾頭を搭載し兵器化すること」を明言した。しかし今回、北朝鮮は「ICBM搭載用の水爆実験に完全成功した」と発表し、文氏が認識するレッドラインにほぼ到達していることを見せつけた。