米国出身のバイオリニスト五嶋龍(ごとうりゅう)さん(29)が3日、東京都小平市で、北朝鮮による拉致被害者の救出を訴えるチャリティーコンサートを開き、医療系大学40校の学生120人による「交響楽団はやぶさ」とチャイコフスキーの協奏曲を奏でた。

北朝鮮による核実験の一報が伝わる中、横田めぐみさんの母早紀江さん(81)が開演前、「みなさんには拉致の問題を理解してほしい。めぐみに会うことを願い、一日一日がんばっています」とビデオメッセージを寄せた。

拉致問題に関心があった五嶋さんは今年2月、早紀江さんに会い、コンサートを提案。大学の交響楽団に呼びかけて4楽団が応じ、今回の東京のほか、すでに長野、仙台、大阪で催されている。

「はやぶさ」でバイオリンを担当した三村英旺(ひであき)さん(25)は「娘を救いたいという信念の強さに共感し、私たちも応えたいと思いました」と語った。(編集委員・北野隆一)

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北朝鮮による拉致被害者の救出を訴えるチャリティーコンサートで演奏するバイオリニストの五嶋龍さん=3日午後、東京都小平市、恵原弘太郎撮影