【上海=河崎真澄】中国上海市で森ビルが建設・運営している超高層ビル「上海環球金融中心」(101階建て、高さ492メートル)の100階展望台で7日、徳島県の観光誘致PRイベントが開かれ、同県からの男女20人が「阿波踊り」を披露した。同県による中国本土の観光PRは初めて。

この日は雨天で100階の展望台は雲に覆われていたが、太鼓や鳴り物、三味線の音が鳴り響き、「天空の阿波踊り」と銘打った珍しいイベントに、居合わせた観光客らから大きな拍手が起きた。別のフロアではあい染めなど徳島を紹介するブースも設けられた。

江西省から上海観光に来て初めて阿波踊りを見たという主婦(57)は、「日本の伝統に触れ、徳島観光に行ってみたくなった。楽しそうに踊っていて健康によさそう」と目を輝かせた。

同県国際課の戸川美史課長は、「海外から県への観光客は年30%以上も増えている。中国で徳島県の魅力をもっとPRし、観光誘致に加え、医療ツーリズムも拡大したい」と話した。

同県は糖尿病に関する最先端の医療施設があることで知られ、8日は日中双方の専門家を招き、検診と観光をセットにした誘致セミナーも上海市内で開く。

http://www.sankei.com/world/news/170907/wor1709070064-n1.html

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中国上海市の国際金融センターで森ビルが建設した超高層ビル「上海環球金融中心」(地上高492メートル)の100階展望台で徳島県への観光PRのため披露された「阿波おどり」。
徳島から男女20人が訪れて踊った。あいにくの雨天で窓の外は見えなかったが、地元観光客らから喝采が上がった(河崎真澄撮影)