【ソウル時事】韓国南部・光州で盗み出され、日本人男性の手に渡っていた李氏朝鮮時代の
磁器製の墓誌が8月、男性の遺族によって約20年ぶりに韓国に戻されていたことが分かった。

 韓国の国外所在文化財財団が12日、発表した。男性は経緯を知らずに墓誌を入手しており、
墓誌はソウルの国立中央博物館に寄贈されたという。

 財団によると、墓誌は、高官として活躍し、「朝鮮王朝実録」の一部をなす「太宗実録」の
編さんに関わった李先斉(14〜15世紀)の事績を刻んだもの。盗難後、1998年に日本へ運び込まれ、
長野県にゆかりのある収集家、故等々力孝志氏が所蔵していた。

 財団関係者が日本に墓誌があることを知り、等々力氏と交渉。同氏は昨年11月に死去したが、
その遺志を尊重する形で遺族が韓国側に寄贈した。財団は墓誌の保存状態が良好で、資料としての
価値も高く、国の文化財として指定される可能性もあるという。 

時事通信
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