産経ニュース2017.10.8 13:00更新
http://www.sankei.com/life/news/171008/lif1710080019-n1.html

 いまから30〜40年前のことだ。ある地方都市の市民ホールで安全保障の講演をしていたら、「平和を守ってきたのは日本国憲法だ」と2階席の若い女性が声を上げた。「違います。自衛隊と日米安保条約です」と切り返したが、通じない。屁理屈(へりくつ)でもいいから反論してくれれば意見を交わせるのだが、そうではない。いまでも時々思い出す不愉快な出来事だ。

 著者は「日本に九条がある限り、戦争は決して起こらない」と思い込んでいる人々がいる、と喝破する。どうしたら北朝鮮のミサイル、核実験を防ぐことができるかを考えず、金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長の前で憲法九条を唱えるのは正気ではない。パシフィスト(反戦主義者)という英語もあるからには、他国にも似たような思考をする人々が存在するのだろうが、日本のマスメディアが使っている「平和主義者」の訳は当てはまらない。左翼、左翼的文化人、進歩的文化人などの呼称も褒め過ぎではないのか。

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