ソウル大学国際大学院の白珍鉉(ペク・チンヒョン)教授(59)が韓国人としては初めて、国際海洋法裁判所(ITLOS)の所長に選ばれた。2009年からITLOSの裁判官を務めてきた白教授は、ITLOS本部があるドイツのハンブルクで今月2日(現地時間)に行われた所長選挙で当選し、2020年まで3年間ITLOSを率いることになった。

ITLOSは国連海洋法条約に基づいて設立された国際法機構で、国際司法裁判所、国際刑事裁判所と並ぶ3大国際裁判所の一つ。国連海洋法条約の解釈および適用に関する紛争の司法的解決を担当する。

裁判官21人からなるITLOSは、海洋における境界の確定、漁業問題、海洋資源開発、海洋環境などに関する紛争を解決する役割を果たしており、海運国にして漁業国たる韓国にとって、ことのほか大きな重要性を持っている。

韓国外交部(省に相当)は「韓国政府は1996年のITLOS発足当時から、裁判官を輩出し続けるため多角的な外交努力を行ってきた。裁判所長に韓国人が初めて選ばれたのは、白所長の学問的成果と専門性が高く評価されたのと同時に、韓国政府が主要海洋大国として海洋法分野の発展のため寄与してきた努力が認められた結果」とコメントした。

白所長は09年3月、朴椿浩(パク・チュンホ)裁判官の死去に伴う補欠選挙で当選し、裁判官の職務をスタートさせ、14年6月には任期9年(14年10月−23年10月)の裁判官に再選された。

1980年にソウル大学法学部を卒業した白所長は、米国コロンビア大学で法学修士号、英国ケンブリッジ大学で法学博士号をそれぞれ取得し、97年からソウル大学国際大学院教授を務めている。

金慶和(キム・ギョンファ)記者

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