【アテネ聯合ニュース】来年2月の平昌冬季五輪の聖火採火式に出席するためギリシャを訪問中の李洛淵(イ・ナクヨン)韓国首相は23日午前(現地時間)、アテネで開催された韓国企業の駐在員らとの懇談会に出席した。

この席で平昌五輪について「さまざまな心配もあるだろうが、私は成功すると直感する」とし、「(北朝鮮の)肯定的なシグナルがいくつかあるが、まだ公開される段階ではない」と述べた。

李首相は、1988年のソウル五輪は北朝鮮による大韓航空機爆破事件直後に開かれたにもかかわらず、過去最多の国・地域が参加したと紹介。84年のロサンゼルス五輪にはソ連が参加しなかったが、ソウル五輪にはソ連と中国がそろって参加し、冷戦体制の終結に寄与したと述べた。

2002年の韓日ワールドカップ(W杯)も同年6月に北朝鮮に近い韓国の延坪島周辺海域で起きた韓国と北朝鮮による銃撃戦の直後に開催されたが成功したとして、平昌五輪も成功すると強調した。

李首相は「世界規模の祝祭があるのに挑発行為を行うほど(北朝鮮の指導者が)愚鈍ではないと考える」とし、「むしろそのような機会に北の指導者が『われわれが望むのは不安感ではない。われわれも平和を望む』というメッセージを発信する好機になる」との見解を示した。

また、北朝鮮選手2人がフィギュアスケートで五輪出場権を獲得したことに触れたほか、9月に北朝鮮の張雄(チャン・ウン)国際オリンピック委員会(IOC)委員がインタビューで「スポーツと政治は別問題だと確信する。平昌五輪で大きな問題が起こるとはみていない」と述べたことも紹介した。

1961年の韓国とギリシャの国交樹立以降、韓国の首相がギリシャを訪問するのは初めて。ギリシャは朝鮮戦争に参戦した韓国の友好国だ。

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懇談会で発言する李首相=23日、アテネ(聯合ニュース)