出動命令無視・報告漏れ
容疑者の義父は遺体で発見

娘の友達の女子中学生(14)を殺害した容疑で逮捕されたイ・ヨンハク容疑者(35)の義父(59)が25日午後1時27分ごろ、江原道寧越郡内の自宅前ビニールハウスで死亡しているのが発見された。

義父は2009年3月から今年9月初めまでの8年間、イ・ヨンハク容疑者の妻(32)に対して数回にわたり性的暴行を振るった疑いで警察の事情聴取を受けていた。義父は同日午後2時にも寧越警察署で聴取を受ける予定だった。

義父の上着の内ポケットからは「顔を見せて歩けない。ぬれぎぬを着せられたくない」という遺書のような言葉か書かれたメモが見つかった。

告訴していたイ・ヨンハク容疑者の妻も、性的暴行の容疑が持たれていた義父も死亡したことにより、今回の事件は「公訴権なし」で終結処理されるものと見られる。

一方、殺害された女子中学生が先月30日に行方不明になった際、所轄署の警察官らが出動命令に従わないなど、捜査マニュアルを破っていたことが警察監察で明らかになった。

ソウル地方警察庁は25日、事件を担当したソウル中浪警察署の署長ら9人に対する懲戒処分の検討に着手した。

112状況室(日本の110番に相当)は先月30日夜11時20分ごろ、女子中学生の母親から失踪(しっそう)届を受け付けた。112状況室は「中浪署女性青少年捜査チームが出動して地区隊(交番に相当)隊員らと共に捜索せよ」という指令を下した。

しかし、同チーム所属の警察官らは「了解」とだけ答え、実際には出動しなかった。 112状況室には先月30日から翌朝まで、この被害者以外にも中浪署管轄内で失踪届が3件あったが、署員は一度も出動していなかった。

これらの失踪者のうち1人は飛び降り自殺して遺体で発見された。

寧越=チョン・ソンウォン記者 , イ・ジュヌ記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/10/26/2017102601194.html