【ソウル=桜井紀雄】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は25日、中国共産党の習近平総書記(国家主席)宛てに、習氏の総書記再選の祝電を送った。朝鮮中央通信が報じた。

簡素な文面にとどまり、以前にはあった「伝統的な朝中親善」といった文言が消えた。関係を維持する姿勢は示しつつも、冷え込んだ中朝関係を反映した形となった。

金委員長は、祝電で「両党・両国関係が人民の利益に即して発展するものと確信する」とした。ただ、ラヂオプレス(RP)によると、2012年の前回党大会の祝電に比べ、分量が減り、「兄弟的な中国人民」などの言葉が抜け落ちた。

北朝鮮は、国連の対北制裁に同調する習政権を、公営メディアで名指しは避けながらも繰り返し非難している。金委員長から習氏への祝電は、昨年7月に中朝友好協力相互援助条約の締結55年の際に送って以来。

http://www.sankei.com/world/news/171026/wor1710260031-n1.html