韓国気象庁は30日、北朝鮮が追加の核実験を行った場合、放射性物質が外部に漏れ出す可能性があると指摘した。研究機関の調査では、北海道付近に広がる恐れがある。一方、北朝鮮関係筋によれば、過去の核実験で被曝(ひばく)した北朝鮮軍人らが平壌近郊の病院で治療を受けているという。

 韓国気象庁の南在哲長官は30日の国会答弁で、放射性物質が漏出する可能性について「(実験場になっている)豊渓里(プンゲリ)の万塔山一帯に(長さ)60〜100メートルの空洞がある。追加の核実験が行われれば、その可能性がある」と語った。追加実験がなくても、地震で陥没すれば漏れる可能性があるとも指摘した。

 万塔山では9月の6回目の核実験で一部が山崩れを起こした。実験後、その影響とみられる小規模な地震が数回起きている。

 ソウル大の徐鈞烈教授(原子核工学)は31日の国会参考人質疑で「万塔山ではこれ以上(実験)できない」と指摘。山が崩壊した場合、「北風が急に吹かない限り、偏西風に乗って北海道からアラスカに(放射性物質が)行く」と述べた。ソウルに防護施設を作る場合、施設だけで10兆ウォン(約1兆円)、維持管理費用が年間6千億ウォンかかるとした。


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2017年10月31日19時55分 朝日新聞デジタル
http://www.asahi.com/articles/ASKB03QTWKB0UHBI019.html