トランプ氏、韓国にブチ切れ「文大統領に現実を教えることになる」 北支援、中国すり寄り…訪韓は「通告」だけ

アジア歴訪中のドナルド・トランプ米大統領が7日午後、韓国に乗り込んだ。終始友好的だった日本とは異なり、韓国では文在寅(ムン・ジェイン)政権に歩み寄る姿勢をみせつつも「教育的外交」を迫る緊迫したものとなった。これまでも北朝鮮に融和的な態度を取り、トランプ氏を怒らせてきた文政権は、最近は媚中外交で日米韓同盟に否定的な態度すら取り始めている。自由主義陣営にとどまるのか、赤化路線に突き進むのか。トランプ氏の訪問は韓国の運命を左右する一大事となりかねない。

「日本訪問は朝鮮半島有事を踏まえた『友好・同盟の確認』、中国訪問は『交渉』だが、韓国訪問は『教育・啓蒙(けいもう)』だ。自国の置かれた立場を全く理解していない文大統領や政権幹部に現実を教えることになる」

トランプ氏のアジア歴訪について、日米情報当局関係者が語った。

韓国・聯合ニュースによると、トランプ氏は7日に文氏との首脳会談と共同記者会見、8日に国会で演説を行った。

前出の情報当局関係者が懸念する通り、「従北」「親中」の文氏率いる韓国は米国にとって度し難い国になっている。

核・ミサイル開発に狂奔する北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)政権は今年、弾道ミサイル発射を繰り返し、9月3日には「6度目の核実験」まで強行した。それにもかかわらず、文政権は同月21日、国連児童基金(ユニセフ)や世界食糧計画(WFP)を通して北朝鮮に800万ドル(約8億9000万円)相当の人道支援を実施することを決めた。

韓国政府による対北人道支援に対し、トランプ氏は同月の日米韓首脳会談で、こう言ったと伝えられる。「北朝鮮への人道支援は逆のメッセージとなる。とても賛成できない」

北朝鮮に融和的態度を取り続けてきた文政権に、トランプ氏は怒りを募らせ、ツイッターに「北朝鮮との融和的な対話は役に立たない」と投稿するなど忠告してきた。その揚げ句が、北朝鮮への人道支援というのだから、開いた口が塞がらなかったことだろう。

韓国政府は対中関係でも米国の怒りに火をつけた。中国外務省の報道官が10月31日の記者会見で、韓国側が(1)米国のミサイル防衛システムに加入しない(2)日米韓の安全保障の協力は3カ国軍事同盟に発展しない(3)THAAD(高高度防衛ミサイル)を韓国に追加配備しない−と表明したことを明らかにし、日米韓関係にくさびを打ち込んだのだ。

自国の安全保障を売り渡すような行為に対し、韓国メディアも「国益を損なう先例として長らく残ることになるだろう」(朝鮮日報)と批判したが、米国の怒りはそれ以上だろう。

麗澤大の西岡力客員教授は「THAADという米韓同盟の問題について中国に先に言うことはあり得ない話だ。トランプ氏は、日米韓で一緒に進むのか、それとも中国と一緒に行くのかについて、ある意味『踏み絵』を迫るとともに、北朝鮮危機で韓国と一緒にやっていけるのかを見極めるのではないか」と語る。

米メディアも、トランプ氏のアジア歴訪で、韓国の動向に最も注視しているという。

ソース:夕刊フジ 11/8(水) 16:56
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171108-00000009-ykf-int

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