かつて文在寅大統領がトランプ大統領との首脳会談で、日本は韓国と違って本当の意味で米国の同盟国ではないといい、これにトランプ大統領が頷いたと報じられた事があった。

 それを見事に示したのが、トランプ大統領の韓国国会における演説だった。

 そしてきょう11月9日の朝日新聞が教えてくれた。

 朝鮮半島有事の際の作戦統制(指揮)権を米軍から韓国軍に移管する問題で、これを求める韓国側に対し米側が難色を示していると。

 日本では考えられない、米軍に対する韓国による指揮権行使の移管要求だ。

 これこそが本来の同盟関係だ。

 対米従属一辺倒の日本と韓国の違いだ。

 日米密約によって、基地提供ばかりか、自家隊に対する指揮権までも米軍に白紙委任した日本では考えられないことだ。

 韓国がここまで強く出られるのは、文字通り、朝鮮戦争を今でも米国とともに戦っているからだ。

 そんな韓国と米国との同盟関係を競っているから安倍首相は文在寅大統領に勝てないのだ。

 勝ちたければ安倍首相も米国の戦争と戦わなくてはいけない。

 しかし、そんな事をすれば、失うもののほうがはるかに大きい。

 実際のところ韓国は大きなものを失いながら朝鮮戦争をいまでも戦っているのだ。

 憲法9条を持つ日本は、韓国と米国との同盟関係を競うより、韓国に教えてやるべきだ。

 一日も早く韓半島の平和を実現して、米国との軍事同盟関係を解消したほうが韓国の為だと。

 それが憲法9条を持つ日本の首相の取るべき正しい外交だ。

 安倍首相はその真逆を行っている。

 愚かな安倍首相を持つ日本国民は不幸である(了)


2017年11月09日 11:13 BLOGOS 天木直人
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天木直人外務省を告発する著書が話題となった元駐レバノン特命全権大使