2回にわたるゴルフプレーで安倍首相とトランプ大統領が何を話し合ったかは表明されないことになっている。しかし、同行の松山英樹氏と離れた場所で、北朝鮮の危機等に関して本音の深い話をした事は間違いない。それだけでなく、かねてから安倍首相が主張してきた「自由で開かれたインド洋地域推進」についても話し合われたと思われる。中国の軍事支配が進みつつある南シナ海で、フリーでオープン、法の支配、航行・飛行の自由を確保することは極めて日本にとって重要なことだ。結局これが合意されたが、「ゴルフ会談、侮るなかれ」というべきか。

いずれにせよ、一連の行事で見せたものは日米同盟の強固さで、「日米関係に付け入る隙がない」ことを世界に示したことは大成功であった。

一方、韓国訪問はどうか。文大統領は北朝鮮との対話路線「融和路線」や、中国との関係改善に動くなど、昨今、アメリカ側の不信を買っている。

米韓同盟や日米韓の対北朝鮮連携に亀裂を入れようとしている中国の策動に安易にのる文政権への不信感は大きく、今回のアジア歴訪では当初韓国訪問を見合わせる案も出ていたくらいである。

こうした不信感を解消するため、文大統領は史上初めて在韓米軍がある基地でトランプ大統領を迎えるなどのハプニングを演じた。しかし、前線の将兵らと分かち合う時間に割り込んだと全くの悪評で、動画撮影をしていた韓国側報道官が「トランプ氏を撮るな」と制止されるなど、全くの醜態ぶりであった。

2者会談も26分で終了、通訳を除くと10数分に過ぎず、国会演説もリップサービスに終始し、結局数十億ドルに上る先端兵器を押し付けられる商談で終わった。

7日に開かれた晩餐会では、島根県隠岐の島の竹島付近で取れた「独島(トクト)えび」(彼等が勝手につけた名前)を使った料理を出し、わざわざ大統領が説明をつけ、更に元慰安婦まで呼んでトランプ氏と抱き合わせる演出まで見せた。

竹島は韓国が不法に占拠している日本の領土だし、慰安婦問題は「最終的で不可逆的に解決した」との日韓合意がある。緊密な日米関係に水を差し、米韓の距離を縮めることを狙ってのこうした陳腐で幼稚な動きにはただあきれ、怒りを覚えるばかりである。

私は文政権に対してブログで痛烈に批判し、これを取り上げた夕刊フジ(9月20日)が、深谷隆司元通産相激白「韓国文政権は狂気の沙汰 同じテーブルに着くのは、辞めていい」とのタイトルで話題になった。

全くいやみな今回の様子に、その思いを一層強くしている。

余談だが、韓国の親友金雲龍氏から先月、世界テコンドー大会への招待状が届いた。韓国批判している最中だから、「都合が悪くていけない」と電話でお断りを入れたが、久しぶりに元気な声で近況を語り、「大会に来られないのは残念だが年内に私が訪問する」との返事があった。

その次の日、嫁が大慌てで「死亡欄に金氏が載っています」と新聞を持ってきた。見るとなんと「老衰」と書いてあるではないか。そんなことってあるのか、あんなに元気で話したのに・・・、私はただ絶句するばかりであった。

本当に韓国とは変な国だ。日本と親しい人は次々と排斥さている。

今度のトランプ氏歴訪で見えたもの、それは今の韓国はやはり信頼できない国、決して同盟国とはいえない国ではないか、ということであった。


2017年11月09日 19:03 BLOGOS 深谷隆司
http://blogos.com/article/258036/

https://i.imgur.com/PeI6kMS.jpg
深谷隆司自民党東京都連最高顧問、TOKYO自民党政経塾塾長