https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171111-00000019-asahi-int

 米韓両海軍は11日、朝鮮半島近海で米原子力空母のロナルド・レーガン、セオドア・ルーズベルト、ニミッツの計3隻などが参加する合同軍事演習を始めた。14日まで実施する。北朝鮮は演習を激しく批判しており、軍事的な衝突をめぐる懸念が高まっている。

 韓国軍によると、演習には米側から空母やイージス艦など14隻、韓国側からイージス艦2隻を含む7隻の艦艇が参加。米空母を中心に複数の艦艇で構成する「空母打撃群」が順番に日本海に入って韓国軍と合同で軍事演習する。最大時で二つの空母打撃群が日本海に入るという。

 北朝鮮の官営メディアは連日、米空母3隻の集結を非難し、軍事行動を警告する報道を続けている。11日付の労働新聞(電子版)は「理性を失ったトランプ(米大統領)らの無分別な戦争にはやる気持ちが、いつ侵略核戦争に火を付けるかわからない」と訴えた。

 軍事関係筋によると、北朝鮮の地上レーダーでは米空母打撃群の全ての動きを把握できないため、北朝鮮は米韓の行動を誤解して、先制攻撃に出る恐れもあるという。

 また、北朝鮮が国際社会の制裁強化による行き詰まりを打開するため、国際社会の仲介を期待して、意図的に小規模な衝突を起こす可能性も懸念されている。(ソウル=牧野愛博)