韓国の野党、自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は11日、与党の「積弊清算」に対抗し、「旧与党が結集して戦おう」と呼びかけた。文在寅(ムン・ジェイン)政権が「積弊清算」という名分で李明博(イ・ミョンバク)、朴槿恵(パク・クンヘ)両政権の主要人物に対する検察の捜査を全方位的に拡大していることを踏まえ、保守が一枚岩になろうという趣旨だ。しかし、同党内には親李明博(親李)、親朴槿恵(親朴)の両勢力がおり、対抗構想が受け入れられるかどうかは未知数だ。

 洪代表は11日、フェイスブックに「内部整備から始め、団結した力で与党との闘争を進めなければならないとすれば、喜んでその道を通じ、国を正しい方向へと向かわせたい」と書き込んだ。洪代表はまた、「幕府体制を終息させ、大政奉還で日本を近代化へと導いた人物として坂本龍馬が知られるが、自分は23年間政治をしていて、まだ左右対決の片方に立ち、行くべき道を迷っている」と嘆いた。

 洪代表の発言は、李明博、朴槿恵政権で安全保障の司令塔を務めた金寛鎮(キム・グァンジン)元国防部長官が国軍サイバー司令部の世論操作活動を支持していた疑いで逮捕された日の朝というタイミングだった。同日には与党共に民主党が李明博、朴槿恵政権の積弊清算リストとして、両政権の主要人物を列挙した文書を作成していた事実も明らかになった。

 こうした状況で洪代表が倒幕を成し遂げた坂本龍馬を引き合いに出し、内部の団結を強調したのは、現政権に対抗し、保守・右派の大同団結を訴えたものだ。龍馬が宿敵同士だった薩摩藩と長州藩による薩長同盟を成立させたように、旧与党勢力を二分する親李、親朴の勢力を結集させ、与党に対抗しようという意味が込められている。

 実際に洪代表は党内で親朴系による反発を受けながら、「全ての責任は私は負う」と述べ、朴槿恵大統領の党からの追放のほか、旧親李系出身者が主軸である正しい政党の統合派議員の復党を推進した。洪代表サイドの関係者は「現与党の積弊清算の動きが前政権だけでなく、前々政権にも及ぶ状況では、旧与党が集結して戦うしかない」と述べた。洪代表は「常に緑の韓国党」の李在五(イ・ジェオ)代表との合流も目指している。洪代表と李代表は最近会合を持ち、「野党がしっかりしてこそ、政府・与党をしっかりけん制できる」との点で一致したとされる。

崔慶韻(チェ・ギョンウン)記者

2017/11/13 09:59 朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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