民主主義を破壊するネット右翼を撃退せよ!

SNSを使った扇動や攻撃から確実に身を守る方法とは

伊東 乾

ドイツ、ミュンヘン工科大学で国際会議に出ています。「インダストリー4.0」政策の先端的な戦略イノベーションの話が本題ですが、今回はそこで取り上げられた、より即効力のあるトピックスをご提供しましょう。

「ネット右翼撃退法」です。

ネット右翼化は下手をすると全世界の民主主義社会を長期にわたって損ねる可能性のある病という認識で、とりわけ日本とドイツ、20世紀後半の高度成長を支えた両国は手を携えてこの問題に取り組んでいきましょう、と合意した内容のエッセンスを、今回はご紹介しましょう。

≪中略≫

細かなことは追って記すとして、ここでは「ネット右翼」の特徴と、典型的な撃退法を記しておきたいと思います。

まず最初に押さえておくべきポイントは「ネット右翼はバカである」ということです。これは誹謗中傷ではなく、以下のような定義に基づくものです。

●論理がない。

●従って論理的な会話が成立しない。対話による議論の発展や合意が成立しない。

●利害に基づく(あるいは利害さえ定かでない)結論ありきで、同じことを繰り返す。

●平気で他者を誹謗中傷する。

●しばしば匿名である。

この5点が揃うものを、ここでは「ネトウヨ」と定義し、簡略化してこういうものをバカと呼ぶことにしましょう。

論理がなければバカみたいだし、議論が成立しなければバカバカしいし、バカの一つ覚えは無意味だし、罵詈雑言は愚かしく、名乗らないのは卑怯ですから、略して「バカ」で十分と思います。

逆にこれらに該当しない方とは、建設的な議論が成立するので、そういう方をバカと切り捨てたりは決してしません。

そう、「ネトウヨ撃退法」は、今まさに記した通り「切り捨てる」ことにあります。ロジカルな筋道を高々1つだけ示してディスコネクトする、が骨法です。

先日聞いた話ですが、経営者時代のドナルド・トランプ氏は自分が気に入らない報道を基本「ウソ」だ、フェイクだと言っていたそうです。もう十分後戻りの利かない年ですから、同じことをしている可能性があります。

今日「フェイクニュース」なる言葉がこれだけ流布したのは、成金でお金だけ持っていて、順法的な感覚を持たない人が、自分に都合の悪い報道などが出ると、まずそれを否定し、バカにするなど軽んじ、財貨を使うなどしてカウンターキャンペーンを張ってきたことの報いと言うべきでしょう。

根拠を示さず、そもそもまともな議論など準備できないことが大半で、下手に対応すると大規模なネネガティブキャンペーンなど張られかねません。

こういうとき、重要なのは、論理的に簡潔なケジメを高々1つつけて、一切情報遮断してしまうこと、プラグオフないしブロックが有効です。

これは、行方不明でどこかに消えてしまう、ということではありません。社会的にごく当たり前のコミュニケーションは普通に確保しつつ、問題のあるノードだけ、完全に断線、ディスコネクトし相手にしない。

「スカンクがガスを発したからといって、それより臭いにおいを自分が出していては、さらに環境を汚染することになるでしょう」

あるバイエルン州議員の口から出たこの表現には大いに感心しました。

ヘイトに対してヘイトで応じるような、同じ低レベルに堕落する応酬は一切しない。

「ケジメ」をしっかりつけていく「デジタル撃退力」の実力養成には、従来言われてきた「メディア・リテラシー」を超えた「デジタル啓蒙」が必要といった、この先の議論は、回を分けてお話したいと思います。

ソース:Japan Business Press 2017.12.6
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/51770
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