http://www.recordchina.co.jp/b560492-s0-c30.html

2018年1月22日、中国メディア環球網は、NHKが21日に731部隊に関するドキュメンタリー番組を放送したことについて、「われわれは改めてこのテレビ局を称賛しなければならない」と伝えた。

NHKのBS1で21日午後10時から110分間に渡って「731部隊 人体実験はこうして拡大した/隊員たちの素顔」が放送された。番組は1949年のハバロフスク裁判の音声記録や、数百件の文書、元隊員の家族へのインタビューなどから、731部隊の実態に迫った。

記事は番組の中から、「チフス菌をスイカやマクワウリに注入して『満州人』『支那人』に食べさせた」「囚人が4−5人入った部屋にペスト菌を散布して全員感染させた」といった元衛生兵などの証言を取り上げた。また、東京帝大や京都帝大出身のエリート医師を「技師」として囲い込み厳しい機密管理のもとで研究が進められたこと、日本政府から巨額の資金援助を受けていたこと、戦後には部隊長の石井四郎が米国との間で人体実験データ供出の取り引きを結び戦犯の訴追を免れたこと、「技師」たちも帰国後に重用され医学界の権威になっていったこと、なども伝えている。

そして、NHKが昨年8月にも「731部隊の真相」と題したドキュメンタリー番組を放送し、日中両国で大きな反響を巻き起こしたことにも言及。「『731部隊 人体実験はこうして拡大した/隊員たちの素顔』は、昨年に続く2作目の731部隊に関するドキュメンタリー番組である」と紹介している。

昨年8月の放送後には、中国共産党の機関紙・人民日報が番組を取り上げた。また、外交部の報道官が「われわれは日本国内の有識者の歴史の真相を暴いた勇気を称賛する」と評し、ネット上でもNHKに対する称賛が寄せられるなどし、大きな注目を集めた。(翻訳・編集/川尻)