専門家は韓国のクジラ政策が海外のそれと比べてまだ未熟な面が多いと指摘する。
混獲防止のためのシステムからして粗末だ。

クジラ研究センターのキム・ヒョンウ氏は「鯨種を体系的に管理するために混獲されたクジラの標本をクジラ研究センターに送ってもらうようにしているがそうしてもらえないときがある」とし「米国は海洋哺乳類保護法(MMPA、Marine Mammal Protection Act)によりクジラ出没地域で一部の漁業を禁じている」と説明した。
キム氏は「韓国は狭い海で漁をする人々が多く、混獲を減らすには漁業の抜本的な体制転換が必要だ」と述べた。

クジラの展示・飼育関連の政策も同様だ。韓国のアニマル・ライツ団体CAREのユ・ミンヒ・チーム長は「動物園および水族館の管理に関する法律があるが、鯨類の輸入・飼育・展示・繁殖に関する具体的な規定はない」と指摘した。
環境が適切ではない飼育施設を規制する法律もない。

英国は1993年に最後のクジラ水族館が閉館となった。
インドとブラジルもクジラの展示を禁止した。カナダ・バンクーバー水族館は先月18日、クジラの展示と水族館飼育を禁止することにした。

だが、韓国ではクジラの展示と水族館内の繁殖は続いている。
昨年、正義党の李貞味(イ・ジョンミ)代表が展示用のイルカの輸入禁止、国際的絶滅危機種の飼育施設管理強化などを骨子とした野生生物保護および管理に関する法律改正案を発議し、現在、協議中だ。

https://article.auone.jp/detail/1/4/8/89_8_r_20180215_1518657972490863